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迷い(幕末・京都)
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夜中、斎藤が巡察から帰ってくる。
遅めの月がまだ闇夜に光を灯す。
障子を開けると薄暗い中にも蘭丸の寝顔が見える。
今日も無事帰って来ていた。
安堵する自分に気が付いて少し笑う。
蘭丸に出会ったのはほんの数日前。
たった何日間の間になんと自分は過保護になってしまったのか。
だが本来の目的を忘れてはいけない。
そう思いながらも蘭丸の肌の感触、自分を求めて切なく鳴く声が脳裏から離れない。
(む。)
斎藤の目が何かに止まった。
暗がりの中、沖田の手が月王の手を握ってるではないか。
「・・・・沖田さん、これは俺のだ。」
そう言うと、その手をはずし、自分も床に入ると反対側の蘭丸の手をそっと握った。
・・・・こんな気持ちは初めてだ。
だがこんな状況はきっといつまでも続かない。
どうしたらずっと手元に置いておけるのか。
どこかに縛り付けておけるならどんなにいいだろう。
叶わぬなら、どこかへ消えてしまうなら、いっそ俺の手で・・・。
そう思った時、
「・・ん、、、斎藤さん・・・・。」
一瞬どきっとしたが、
「寝言か・・。」
斎藤はため息をつきながら部屋に差し込む月の光を目を細めてしばらく見ていた。
「ふっ、今考えるべきことではないな。」
空にはただ、静かに月が浮かぶだけ。
・・・・・・・ただ、ひとときの時代の微睡み。
遅めの月がまだ闇夜に光を灯す。
障子を開けると薄暗い中にも蘭丸の寝顔が見える。
今日も無事帰って来ていた。
安堵する自分に気が付いて少し笑う。
蘭丸に出会ったのはほんの数日前。
たった何日間の間になんと自分は過保護になってしまったのか。
だが本来の目的を忘れてはいけない。
そう思いながらも蘭丸の肌の感触、自分を求めて切なく鳴く声が脳裏から離れない。
(む。)
斎藤の目が何かに止まった。
暗がりの中、沖田の手が月王の手を握ってるではないか。
「・・・・沖田さん、これは俺のだ。」
そう言うと、その手をはずし、自分も床に入ると反対側の蘭丸の手をそっと握った。
・・・・こんな気持ちは初めてだ。
だがこんな状況はきっといつまでも続かない。
どうしたらずっと手元に置いておけるのか。
どこかに縛り付けておけるならどんなにいいだろう。
叶わぬなら、どこかへ消えてしまうなら、いっそ俺の手で・・・。
そう思った時、
「・・ん、、、斎藤さん・・・・。」
一瞬どきっとしたが、
「寝言か・・。」
斎藤はため息をつきながら部屋に差し込む月の光を目を細めてしばらく見ていた。
「ふっ、今考えるべきことではないな。」
空にはただ、静かに月が浮かぶだけ。
・・・・・・・ただ、ひとときの時代の微睡み。