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春の休日(明治・東京)
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今日は久しぶりに二人一緒に仕事が休みで朝餉を取ったあと武尊は下駄をつっかけて庭へ出た。
「ねぇ、一。」
春が来たというけれどまだ風は少し冷たい。
「ん、何だ。」
縁側で刀の手入れをしていた一は手元から目をそらさず返事をした。
「桜、咲いたよ。」
庭先の一本の桜の木の下で武尊は三輪だけ咲いた可憐な花を見上げながらそう言った。
「そうか。」
一は懐紙で打ち粉を拭い刀を鞘にしまうと武尊の背後に立ち同じように花を見上げた。
青い空に桜色が映える。
一はいったん武尊の頭に視線を戻すとそのまま武尊をそっと腕の中に収めた。
「あっ・・。」
武尊が少し仰け反るように一の方を向くと優しい視線が武尊を捕らえた。
「・・反則だ。」
思わず口をついた武尊の言葉に一は口角を上げて笑みを漏らす。
「何がだ。」
「もう・・分かってて言ってるでしょ。」
思わず恥ずかしくなって顔をそらしながらも武尊は昨日の出来事を思い出した。
実は見回りの最中、一は手癖の悪い薩摩出身の剣客警官隊を街中で叩きのめし上司の川路から大目玉を喰らったのだ。
その時の『斎藤一』の目は普通の人なら絶対目を合わせたくないと思うほどで・・。
しかしそんな一が自分に向ける眼差しはとてもやわらかい。
幸せ過ぎてどうにかなりそうだと思った反面出会ったころの視線が武尊の脳裏に浮かんだ。
思わず武尊は過去の記憶から、
「壬生の狼・・」
と小声が漏れた。
「ん?何だ?」
聞き取れず一は思わず聞き返した。
武尊は一の目を見つめたまま、つい、、、何故だか、、自分でもどうしてだか分からないまま、
「お手!」
と言ってしまった。
つまり、脳内で 『 狼>> 犬 >> お手 』とい構図が出来上がってたらしい。
言ってしまったのだから仕方がない、もし『お手』をしてくれるならどんな風にしてくれるのかな、などと軽く期待をした武尊だったが一からは何のリアクションもなく、その代わりに沈黙が流れた。
そしてその沈黙の中で一がにやりと笑った。
(や・・やらかした!ひぃぃ!)
武尊の背中に嫌な汗が噴き出る。
そしてごくりと唾を飲み込んだ。
一は笑みを浮かべたまま武尊をじっと見つめながら、
「何が『お手』だか尋問決定、だな。」
と楽しそうに決定事項を伝えた。
「お・・お手洗いに行きたいなって思っただけだって!!」
武尊が一の腕の中から逃げ出そうと構えた瞬間その腕がぐっと閉まった。
「俺から逃げ出そうなど百万年早い!そもそもやましいことがなければ逃げ出そうとするか阿呆が。まあ言い訳があれば聞いてやる、、が。ただし無駄口をたたく余裕があればだがな。」
「尋問嫌~~~~~~~~!だって今日は銀座へ連れてってくれるっていう約束だったじゃない~~!」
腕のなかで暴れる武尊をはじめは易々と持ち上げ家へと向かう。
足をばたつかせる武尊の労は無駄に終わり、一にたっぷり可愛がられるのであった。
その後武尊が銀座に連れて行ってもらったかは定かではない。(笑)
「ねぇ、一。」
春が来たというけれどまだ風は少し冷たい。
「ん、何だ。」
縁側で刀の手入れをしていた一は手元から目をそらさず返事をした。
「桜、咲いたよ。」
庭先の一本の桜の木の下で武尊は三輪だけ咲いた可憐な花を見上げながらそう言った。
「そうか。」
一は懐紙で打ち粉を拭い刀を鞘にしまうと武尊の背後に立ち同じように花を見上げた。
青い空に桜色が映える。
一はいったん武尊の頭に視線を戻すとそのまま武尊をそっと腕の中に収めた。
「あっ・・。」
武尊が少し仰け反るように一の方を向くと優しい視線が武尊を捕らえた。
「・・反則だ。」
思わず口をついた武尊の言葉に一は口角を上げて笑みを漏らす。
「何がだ。」
「もう・・分かってて言ってるでしょ。」
思わず恥ずかしくなって顔をそらしながらも武尊は昨日の出来事を思い出した。
実は見回りの最中、一は手癖の悪い薩摩出身の剣客警官隊を街中で叩きのめし上司の川路から大目玉を喰らったのだ。
その時の『斎藤一』の目は普通の人なら絶対目を合わせたくないと思うほどで・・。
しかしそんな一が自分に向ける眼差しはとてもやわらかい。
幸せ過ぎてどうにかなりそうだと思った反面出会ったころの視線が武尊の脳裏に浮かんだ。
思わず武尊は過去の記憶から、
「壬生の狼・・」
と小声が漏れた。
「ん?何だ?」
聞き取れず一は思わず聞き返した。
武尊は一の目を見つめたまま、つい、、、何故だか、、自分でもどうしてだか分からないまま、
「お手!」
と言ってしまった。
つまり、脳内で 『 狼>> 犬 >> お手 』とい構図が出来上がってたらしい。
言ってしまったのだから仕方がない、もし『お手』をしてくれるならどんな風にしてくれるのかな、などと軽く期待をした武尊だったが一からは何のリアクションもなく、その代わりに沈黙が流れた。
そしてその沈黙の中で一がにやりと笑った。
(や・・やらかした!ひぃぃ!)
武尊の背中に嫌な汗が噴き出る。
そしてごくりと唾を飲み込んだ。
一は笑みを浮かべたまま武尊をじっと見つめながら、
「何が『お手』だか尋問決定、だな。」
と楽しそうに決定事項を伝えた。
「お・・お手洗いに行きたいなって思っただけだって!!」
武尊が一の腕の中から逃げ出そうと構えた瞬間その腕がぐっと閉まった。
「俺から逃げ出そうなど百万年早い!そもそもやましいことがなければ逃げ出そうとするか阿呆が。まあ言い訳があれば聞いてやる、、が。ただし無駄口をたたく余裕があればだがな。」
「尋問嫌~~~~~~~~!だって今日は銀座へ連れてってくれるっていう約束だったじゃない~~!」
腕のなかで暴れる武尊をはじめは易々と持ち上げ家へと向かう。
足をばたつかせる武尊の労は無駄に終わり、一にたっぷり可愛がられるのであった。
その後武尊が銀座に連れて行ってもらったかは定かではない。(笑)