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2017 年越しそば
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今年も恒例の年越し蕎麦を食べる時間が近づいて来た。
「まだかな。」
「逸るな、新幹線には乗ったとラインが来たんだろ?」
「うん。」
今年の斎ノ森家の年越し蕎麦は手打ちである。
武尊の大学費用を少しでも稼ぐためにと老舗の料亭『葵屋』にバイトに行っていた蒼紫。
料理の腕はかなりのもの・・ということなのだが今蒼紫が家で手打ち蕎麦を作っている状況を武尊は素直に喜べない。
何故ならまさに昨日そこを首になったからだ。
豆絞りを頭に巻いた蒼紫を武尊はじっと見つめる。
「何だ、言いたいことがあればはっきり言え。手が空いてるならそろそろ大鍋に湯をわかしてくれないか。」
「うん・・。」
武尊が浮かぬ返事でダイニングテーブルから立ち上がり、蒼紫とすれ違う時に武尊は声を掛けた。
「ねぇ・・。」
「済んだことだ。」
「だって悪いのは向こうの方なのに・・。」
はああぁ、と武尊は大きなため息を吐いた。
蒼紫が葵屋を辞めた理由。
いや、やめさせられた理由というのが人手が足らない葵屋に蒼紫の口利きで入ったバイトの人達がその容姿を心ないお客から悪く言われ、ブチ切れた蒼紫が暴力を振るって首になったという話。
カチッ、とガスコンロをひねって武尊は腕を組んでほほを膨らませた。
この温厚な兄が人に暴力を振るったなんて全然想像つかないと思いながら。
「まだかな。」
「逸るな、新幹線には乗ったとラインが来たんだろ?」
「うん。」
今年の斎ノ森家の年越し蕎麦は手打ちである。
武尊の大学費用を少しでも稼ぐためにと老舗の料亭『葵屋』にバイトに行っていた蒼紫。
料理の腕はかなりのもの・・ということなのだが今蒼紫が家で手打ち蕎麦を作っている状況を武尊は素直に喜べない。
何故ならまさに昨日そこを首になったからだ。
豆絞りを頭に巻いた蒼紫を武尊はじっと見つめる。
「何だ、言いたいことがあればはっきり言え。手が空いてるならそろそろ大鍋に湯をわかしてくれないか。」
「うん・・。」
武尊が浮かぬ返事でダイニングテーブルから立ち上がり、蒼紫とすれ違う時に武尊は声を掛けた。
「ねぇ・・。」
「済んだことだ。」
「だって悪いのは向こうの方なのに・・。」
はああぁ、と武尊は大きなため息を吐いた。
蒼紫が葵屋を辞めた理由。
いや、やめさせられた理由というのが人手が足らない葵屋に蒼紫の口利きで入ったバイトの人達がその容姿を心ないお客から悪く言われ、ブチ切れた蒼紫が暴力を振るって首になったという話。
カチッ、とガスコンロをひねって武尊は腕を組んでほほを膨らませた。
この温厚な兄が人に暴力を振るったなんて全然想像つかないと思いながら。