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夏の名物(明治・京都)
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小屋への帰り道。
比古は片手に魚籠を、もう片手で武尊を抱っこして坂道を上る。
激しく挿入されすっかり脱力の武尊は眠りに落ちてしまいそうだった。
「帰ったら冷やしあめ飲むか?」
「うん・・飲む・・。」
くてっと身体の重さを比古に預けて武尊は言った。
その重さを感じて比古はため息をついた。
「比古さん?」
「ため息の一つや二つもつきたくなるな。あの漬物屋、俺が睨み聞かせてるってのに毎回こりもせず来やがって。」
「それは比古さんが許可したからじゃない。」
「言葉の奥を察しろってことだ。」
「それは無理だよ、蒼紫だもん・・。」
いかにも蒼紫のことは分かると言った武尊の言葉に比古はムッとした。
「俺の前で俺以外の男を庇うんじゃねぇ。」
「かばってるとかそういうのじゃないんだから。」
微睡も吹き飛んだと武尊は負けじと言い返す。
蒼紫の性格が分かるからこそ比古がどれだけ蒼紫を睨もうが無駄なことが武尊は心底分かるからだ。
それが面白くない比古は売り言葉に買い言葉で、
「お前も懲りないな、・・どうやら本当に鰻で躾をされたいらしいな。」
と、武尊にも少しお灸は据えておかないとな、という気持ちで言うと、
「そんなことしたら今度は比古さんのお尻に鰻突っ込んでやるんだから!」
と武尊が斬り返して来た。
「・・・。」
思いもよらなかった斬り返しに比古は驚いて武尊の目を覗き込むが武尊は一歩も引かないで比古の視線に対抗する。
するとあっさりと比古は、
「まあ・・武尊がどうしてもっていうならそれでもいいが。」
と言った。
「え?」
鰻を本当にお尻につっこんでいいのか武尊が心で突っ込んでいると、
「その代わり、鰻とはいえ自然の恵みからもらった大事な命だ。その後ちゃんと食べるんだろうな。」
と武尊に念を押すと比古はニヤリと笑った。
鉄壁の肛門が破られることがない自信があるからこその言葉なのだが比古は武尊の目を見開いて固まる顔を見る方が面白く目を細めた。
「御馳走は美味しく普通に食べたい・・。」
武尊がボソッと呟くと、
「そうだな。」
と比古は笑った。
数時間後、白い煙といい匂いが小屋の前で立ち上り夏の名物を満喫する武尊の幸せそうな笑顔がそこにあった。
余談雑談:
こちらもS様からのコメントからアイデアが閃きこの短編を楽しく書かせて頂きました、ありがとうございます!
【冷やしあめ】は京都や大阪では昔から定番の夏の飲み物だそうです。
しょうがの爽やかさがいいらしいです。^^
また、身体をしょうが作用で温めるので海水浴の後にもよく飲まれたのだとか・・(NHKの某番組でやってました。)
鮎や土用の鰻。
毎日暑くて死にそうですが、昔から伝わる名物を一口でも食べて季節をいっぱい満喫したいです。
あ~、日本っていいな。
2017.7.22
比古は片手に魚籠を、もう片手で武尊を抱っこして坂道を上る。
激しく挿入されすっかり脱力の武尊は眠りに落ちてしまいそうだった。
「帰ったら冷やしあめ飲むか?」
「うん・・飲む・・。」
くてっと身体の重さを比古に預けて武尊は言った。
その重さを感じて比古はため息をついた。
「比古さん?」
「ため息の一つや二つもつきたくなるな。あの漬物屋、俺が睨み聞かせてるってのに毎回こりもせず来やがって。」
「それは比古さんが許可したからじゃない。」
「言葉の奥を察しろってことだ。」
「それは無理だよ、蒼紫だもん・・。」
いかにも蒼紫のことは分かると言った武尊の言葉に比古はムッとした。
「俺の前で俺以外の男を庇うんじゃねぇ。」
「かばってるとかそういうのじゃないんだから。」
微睡も吹き飛んだと武尊は負けじと言い返す。
蒼紫の性格が分かるからこそ比古がどれだけ蒼紫を睨もうが無駄なことが武尊は心底分かるからだ。
それが面白くない比古は売り言葉に買い言葉で、
「お前も懲りないな、・・どうやら本当に鰻で躾をされたいらしいな。」
と、武尊にも少しお灸は据えておかないとな、という気持ちで言うと、
「そんなことしたら今度は比古さんのお尻に鰻突っ込んでやるんだから!」
と武尊が斬り返して来た。
「・・・。」
思いもよらなかった斬り返しに比古は驚いて武尊の目を覗き込むが武尊は一歩も引かないで比古の視線に対抗する。
するとあっさりと比古は、
「まあ・・武尊がどうしてもっていうならそれでもいいが。」
と言った。
「え?」
鰻を本当にお尻につっこんでいいのか武尊が心で突っ込んでいると、
「その代わり、鰻とはいえ自然の恵みからもらった大事な命だ。その後ちゃんと食べるんだろうな。」
と武尊に念を押すと比古はニヤリと笑った。
鉄壁の肛門が破られることがない自信があるからこその言葉なのだが比古は武尊の目を見開いて固まる顔を見る方が面白く目を細めた。
「御馳走は美味しく普通に食べたい・・。」
武尊がボソッと呟くと、
「そうだな。」
と比古は笑った。
数時間後、白い煙といい匂いが小屋の前で立ち上り夏の名物を満喫する武尊の幸せそうな笑顔がそこにあった。
余談雑談:
こちらもS様からのコメントからアイデアが閃きこの短編を楽しく書かせて頂きました、ありがとうございます!
【冷やしあめ】は京都や大阪では昔から定番の夏の飲み物だそうです。
しょうがの爽やかさがいいらしいです。^^
また、身体をしょうが作用で温めるので海水浴の後にもよく飲まれたのだとか・・(NHKの某番組でやってました。)
鮎や土用の鰻。
毎日暑くて死にそうですが、昔から伝わる名物を一口でも食べて季節をいっぱい満喫したいです。
あ~、日本っていいな。
2017.7.22