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恵方巻の巻(明治・葵屋)
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海苔を何の為に使うのだろうと思案しながら武尊は最奥の蒼紫の部屋へと渡った。
「蒼紫様、武尊です。」
こっそり来いと言うから部屋の前での声掛けもかなりの小声でかけたので思わず聞こえるかな?と思ったぐらいだったのだけれどもすぐに
「・・入れ。」
という蒼紫の声がした。
「はい。」
武尊はやはり小さく返事をして障子を開け、閉めた。
蒼紫は行燈の元、正座をして本を読んでいた所だった。
「来たか。」
蒼紫は正座をしたまま武尊の方へ向きを変えた。
武尊も正座で姿勢を正し
「はい、私も御奉公させて頂いている身ですから何かお役に立ちたくて・・。」
と言った。
「そうか・・。」
蒼紫は腕を組んで少し思案した様子を見せたが武尊に、
「白が後に作ったものは太巻きを変わらなかったそうだな。」
「え、どうしてそれを御存知なのですか!?」
「翁から聞いた。」
「そうですか・・。」
武尊は普段店にいないようにみえるこの若旦那さんも本当はお店思いのいい人なんだなと思った。
それにしても灯りが照らす蒼紫の顔が美しくつい見とれてしまうほどだ。
するといきなり蒼紫に、
「お前はどう思う。」
と言われ、
「どう思うとは・・。」
と心がうっかり何処かへ行っていたのもありしどろもどろに答えた。
蒼紫は、
「俺は恵方巻を知らなかったお前と違い、白も黒も恵方巻を知らなかったという事が残念だ・・京都探索方も落ちたものだ・・。」
と言った。
もちろん最後は武尊に聞こえぬぐらいの小さな呟きだったが。
「え?他の方も恵方巻を知らなかったんですか?」
武尊は思わず蒼紫に聞き返した。
「翁の話を聞く限りそう推測するしかあるまい。」
「そうですか、翁さんが太巻きとおっしゃったのでてっきり太巻きだと思ってましたが違うんですか?」
「嗚呼・・多少な。具材は大方同じと考えていいと思うが全部入れればいいというものではない、その分だけ太くなる。」
「そうですよね。」
蒼紫は更に説明を加えた。
「恵方巻は切ることなく一本一気に頬張り食べきらなくてはならん、故にあのような太巻きの太さでは咥えることも出来まい。」
「そうですよね・・アゴはずれちゃいますよね。」
武尊は白に作った太巻きの大きさを思い浮かべて困まった顔をした。
「・・が故に俺がお前に丁度良い恵方巻の太さを考えてもらおうと思って呼んだのだ。」
「ええと、、すみません。白さん、若しくは黒さんを呼んだ方がよかったのではありませんか?」
「黒の口はげんこつさえ入る巨大な口だ。白は黒ほどではないが女に比べると男は口が大きい。上品な膳には適宜な太さというものがあるだろう。しかも飯物は最後だ。腹がいっぱいの上に食べきれないほどのものを出してどうする。」
「おっしゃる通りです。」
武尊は蒼紫の話を聞いてもっともだと思った。
宿泊されるのは御年輩の方もいらっしゃるのだ。
無理なく口に入る大きさでなければ・・と武尊は思ったのだ。
「・・・しかしどうして海苔が必要なのですか?もしかして大坂から買って帰ってらしたとか・・。」
武尊は部屋をぐるりと見渡すがそれらしきものは見当たらない。
すると蒼紫は、
「職人の感覚は身を以て体得することにある。なまじ目が見えたりすると微妙な感じが分からないこともな。今からお前に目隠しをするから己の口で新たな恵方巻の太さを考えろ。」
「あ・・はい!頑張ります!」
白でも黒でも適任でないと若旦那様がおっしゃった仕事を自分がまかされるんだ!
武尊は全霊を込めて頑張ろうと心に決めたのだ。
蒼紫にそのまま座っていろと言われ手ぬぐいで目隠しをされた。
カサカサと持って来た海苔の音がしたかと思えば蒼紫に、
「大きく口を開けろ」
と言われ武尊は言われるがままアーンと口を開けた。
と同時に何かが口の中いっぱいに侵入してきた。
「!!」
口唇の内側に触れる感触に記憶がある。
それは海苔だった。
(ーーいつの間に巻き寿司を準備されたのかしらっ・・・)
どんな味なのだろうと武尊がアゴを動かしかけた時、頭上から強い口調でくぐもるような声がした。
「・・歯を立てるな。」
『はい』と、鼻の奥で返事をするもその間巻き寿司が武尊の口を出たり入ったりする。
「ん、ん、んん~。」
武尊は苦しそうに鼻を鳴らした。
何度かそれの抽送が繰り返された後蒼紫は武尊に聞いた。
「この大きさは食べやすいと思うか。」
「んんっん んんんんんん んんんんん~。『ちょっと大きいと思います~。』」
海苔はいつの間にか武尊の涎でべちょべちちょになり武尊の口の周りに黒くついていた。
武尊にとってはこの太さは口が開いて歯を立てずにすむ最大限の大きさなのだ。
息も苦しくて時折喉をつくそれにむせた。
だが少したつとそれは小さくなった気がした。
いや、気のせいではない。
武尊はそう思った
その証拠にアゴが楽だからだ。
それでも気を抜くと歯が当たってしまいそうで武尊は唇で口に出入りする物に吸い付くように捕まった。
ジュパ・・チュパ・・
と水音がとンフンフと少し苦しそうな武尊の呼吸が妙に響く。
その律動が一瞬止まったと思ったら武尊の口から引き抜かれた。
その直後武尊の耳には少し苦しそうな蒼紫の呻くような声が聞こえたとか聞こえなかったとか。
「・・少し待て。」
とそう言われて口を半開きで正座させられてた武尊だったがその後ようやく目隠しを解放された。
「蒼紫様、、先程のは何だったのですか?」
武尊は本当に不思議そうに蒼紫に尋ねた。
「少し柔らかいような・・いえ、硬かったような・・そして途中からとてもしょっぱくなりました。あれは何のお漬物だったのでしょう?」
「今日は下がっていい。食べやすい大きさを考慮するという事も大事だという事だ。他の事は忘れろ、そして今夜の事は他言無用だ。」
「分かりました、ご指南ありがとうございました。」
若旦那直々に指南して頂いて大変ありがたかったと一礼して帰ろうとする武尊に、
「待て・・。」
と蒼紫は声をかけた。
「はい。」
綺麗な瞳で蒼紫にまっすぐ向いた瞳に蒼紫は言葉をいったん呑み込んだ。
「いや・・飴屋であったお前に期待している。下がっていい。」
「はい!」
蒼紫から期待がかかりプレッシャーはあったが嬉しくて武尊はつい顔をほころばせて返事をし、蒼紫の部屋を後にした。
「・・愛い・・。」
武尊が去った後も蒼紫は武尊の顔を思い出して一人思わず口元をゆるませた。
しかし先程まで愛しく想う者にイチモツをしゃぶらせていた事を思い返すと、【御庭番衆裏技、自在マラの術】を駆使できる蒼紫とてこれ以上己の雄を大人しくさせて置くことは出来なかった。
蒼紫こそ一目武尊を見た時からドッキュンだったのだ!
「くっ・・。」
その後中途半端に膨れた蒼紫自身の処理に蒼紫は一晩費やした。
「蒼紫様、武尊です。」
こっそり来いと言うから部屋の前での声掛けもかなりの小声でかけたので思わず聞こえるかな?と思ったぐらいだったのだけれどもすぐに
「・・入れ。」
という蒼紫の声がした。
「はい。」
武尊はやはり小さく返事をして障子を開け、閉めた。
蒼紫は行燈の元、正座をして本を読んでいた所だった。
「来たか。」
蒼紫は正座をしたまま武尊の方へ向きを変えた。
武尊も正座で姿勢を正し
「はい、私も御奉公させて頂いている身ですから何かお役に立ちたくて・・。」
と言った。
「そうか・・。」
蒼紫は腕を組んで少し思案した様子を見せたが武尊に、
「白が後に作ったものは太巻きを変わらなかったそうだな。」
「え、どうしてそれを御存知なのですか!?」
「翁から聞いた。」
「そうですか・・。」
武尊は普段店にいないようにみえるこの若旦那さんも本当はお店思いのいい人なんだなと思った。
それにしても灯りが照らす蒼紫の顔が美しくつい見とれてしまうほどだ。
するといきなり蒼紫に、
「お前はどう思う。」
と言われ、
「どう思うとは・・。」
と心がうっかり何処かへ行っていたのもありしどろもどろに答えた。
蒼紫は、
「俺は恵方巻を知らなかったお前と違い、白も黒も恵方巻を知らなかったという事が残念だ・・京都探索方も落ちたものだ・・。」
と言った。
もちろん最後は武尊に聞こえぬぐらいの小さな呟きだったが。
「え?他の方も恵方巻を知らなかったんですか?」
武尊は思わず蒼紫に聞き返した。
「翁の話を聞く限りそう推測するしかあるまい。」
「そうですか、翁さんが太巻きとおっしゃったのでてっきり太巻きだと思ってましたが違うんですか?」
「嗚呼・・多少な。具材は大方同じと考えていいと思うが全部入れればいいというものではない、その分だけ太くなる。」
「そうですよね。」
蒼紫は更に説明を加えた。
「恵方巻は切ることなく一本一気に頬張り食べきらなくてはならん、故にあのような太巻きの太さでは咥えることも出来まい。」
「そうですよね・・アゴはずれちゃいますよね。」
武尊は白に作った太巻きの大きさを思い浮かべて困まった顔をした。
「・・が故に俺がお前に丁度良い恵方巻の太さを考えてもらおうと思って呼んだのだ。」
「ええと、、すみません。白さん、若しくは黒さんを呼んだ方がよかったのではありませんか?」
「黒の口はげんこつさえ入る巨大な口だ。白は黒ほどではないが女に比べると男は口が大きい。上品な膳には適宜な太さというものがあるだろう。しかも飯物は最後だ。腹がいっぱいの上に食べきれないほどのものを出してどうする。」
「おっしゃる通りです。」
武尊は蒼紫の話を聞いてもっともだと思った。
宿泊されるのは御年輩の方もいらっしゃるのだ。
無理なく口に入る大きさでなければ・・と武尊は思ったのだ。
「・・・しかしどうして海苔が必要なのですか?もしかして大坂から買って帰ってらしたとか・・。」
武尊は部屋をぐるりと見渡すがそれらしきものは見当たらない。
すると蒼紫は、
「職人の感覚は身を以て体得することにある。なまじ目が見えたりすると微妙な感じが分からないこともな。今からお前に目隠しをするから己の口で新たな恵方巻の太さを考えろ。」
「あ・・はい!頑張ります!」
白でも黒でも適任でないと若旦那様がおっしゃった仕事を自分がまかされるんだ!
武尊は全霊を込めて頑張ろうと心に決めたのだ。
蒼紫にそのまま座っていろと言われ手ぬぐいで目隠しをされた。
カサカサと持って来た海苔の音がしたかと思えば蒼紫に、
「大きく口を開けろ」
と言われ武尊は言われるがままアーンと口を開けた。
と同時に何かが口の中いっぱいに侵入してきた。
「!!」
口唇の内側に触れる感触に記憶がある。
それは海苔だった。
(ーーいつの間に巻き寿司を準備されたのかしらっ・・・)
どんな味なのだろうと武尊がアゴを動かしかけた時、頭上から強い口調でくぐもるような声がした。
「・・歯を立てるな。」
『はい』と、鼻の奥で返事をするもその間巻き寿司が武尊の口を出たり入ったりする。
「ん、ん、んん~。」
武尊は苦しそうに鼻を鳴らした。
何度かそれの抽送が繰り返された後蒼紫は武尊に聞いた。
「この大きさは食べやすいと思うか。」
「んんっん んんんんんん んんんんん~。『ちょっと大きいと思います~。』」
海苔はいつの間にか武尊の涎でべちょべちちょになり武尊の口の周りに黒くついていた。
武尊にとってはこの太さは口が開いて歯を立てずにすむ最大限の大きさなのだ。
息も苦しくて時折喉をつくそれにむせた。
だが少したつとそれは小さくなった気がした。
いや、気のせいではない。
武尊はそう思った
その証拠にアゴが楽だからだ。
それでも気を抜くと歯が当たってしまいそうで武尊は唇で口に出入りする物に吸い付くように捕まった。
ジュパ・・チュパ・・
と水音がとンフンフと少し苦しそうな武尊の呼吸が妙に響く。
その律動が一瞬止まったと思ったら武尊の口から引き抜かれた。
その直後武尊の耳には少し苦しそうな蒼紫の呻くような声が聞こえたとか聞こえなかったとか。
「・・少し待て。」
とそう言われて口を半開きで正座させられてた武尊だったがその後ようやく目隠しを解放された。
「蒼紫様、、先程のは何だったのですか?」
武尊は本当に不思議そうに蒼紫に尋ねた。
「少し柔らかいような・・いえ、硬かったような・・そして途中からとてもしょっぱくなりました。あれは何のお漬物だったのでしょう?」
「今日は下がっていい。食べやすい大きさを考慮するという事も大事だという事だ。他の事は忘れろ、そして今夜の事は他言無用だ。」
「分かりました、ご指南ありがとうございました。」
若旦那直々に指南して頂いて大変ありがたかったと一礼して帰ろうとする武尊に、
「待て・・。」
と蒼紫は声をかけた。
「はい。」
綺麗な瞳で蒼紫にまっすぐ向いた瞳に蒼紫は言葉をいったん呑み込んだ。
「いや・・飴屋であったお前に期待している。下がっていい。」
「はい!」
蒼紫から期待がかかりプレッシャーはあったが嬉しくて武尊はつい顔をほころばせて返事をし、蒼紫の部屋を後にした。
「・・愛い・・。」
武尊が去った後も蒼紫は武尊の顔を思い出して一人思わず口元をゆるませた。
しかし先程まで愛しく想う者にイチモツをしゃぶらせていた事を思い返すと、【御庭番衆裏技、自在マラの術】を駆使できる蒼紫とてこれ以上己の雄を大人しくさせて置くことは出来なかった。
蒼紫こそ一目武尊を見た時からドッキュンだったのだ!
「くっ・・。」
その後中途半端に膨れた蒼紫自身の処理に蒼紫は一晩費やした。