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クリスマスの夜には(後編)
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武尊がうがい手洗いを済ませて台所へ行こうとすると一は、
「いいから座ってろ。」
と言った。
「でも
そういう武尊の言葉をさえぎって一は武尊の髪をくしゃりと撫でた。
それをやられると武尊は何か言いたそうにしながらも椅子を引いて大人しく座った。
テーブルには4つのシャンパングラス。
「こんなコップうちにあったっけ?」
武尊はちょっと心当たりがないと思いつつ透明な輝きを放つ細長いグラスをサラッと見て男二人の合作のクリスマスケーキを見た。
「すごい、ホテルで売ってそうな出来だわ~。」
ケーキは小さいものだったが四人で食べるのなら丁度いい。
武尊がケーキに見惚れていると蒼紫もコートを二階の自室に置いて戻って来たところに比古がシャンパンを持って来た。
「お湯はすぐに沸くぜ。コーヒーは乾杯の後でいいだろ。」
「伯父さん、俺は酒はだめなんだ。」
「口をつけるだけでいい。それより武尊の方はどうなんだ。」
と比古は一を見た。
「・・武尊はまだお子様だ、一杯だけならいいだろう。」
「一にぃ、私とっくの昔に二十歳こえてるんだから!いつまでも子ども扱いしないでよ。」
武尊はそう言ってぷぅと頬を膨らませた。
「酒については子供同然だ、シャンパンは飲みやすいが度数はそれなりにあるからな。飲みやすい酒で以前失敗した教訓を忘れたのか。」
「う。」
そう言われると何も言えない武尊だった。
「何だ、何かやっちまったのか。」
笑いながら比古に突っ込まれてカッコ悪いところを知られたと武尊は慌てた。
「な、何んでもないよ。ちょっと飲み過ぎただけだから!」
失態を隠すように武尊が言うと、
「あまり兄さん達を心配させるなよ、じゃ、少な目にしとくぜ。」
と比古はシャンパンを開け皆に注いだ。
薄い黄金色に泡立つそのお酒を武尊は目を輝かせて見ていた。
「綺麗だね!」
武尊のそんな顔を見て比古も一も蒼紫も満足気に顔をほころばせた。
「じゃあ我が家の家系はクリスチャンじゃないが、皆がこうやって集えた事と今後の幸せを祈って乾杯だ、乾杯!」
比古がそう音頭を取りグラスをあげるとそれぞれも乾杯をした。
「シャンパンって、おいしいね!」
一口飲んでその飲みやすさと口当たりの良さに目を丸くした武尊だった。
ケーキも武尊が今まで食べたどのケーキよりもおいしくまさに絶品だった。
「比古伯父さんって本当はエジプトでお菓子職人やってるんじゃないの?」
と武尊が質問すると、
「馬鹿いうな、俺の本業は考古学者だ。ま、もっとも真の天才っていうのは何でもこなしちまうもんだがな!」
と、比古はにやりと笑って自作のケーキを頬張った。
「ふ、自分で言うのも何だが確かに美味い。」
武尊は一がケーキを口にしているのを見て思わずフォークが止まり、
「そういえば一にいが甘いもの食べてるのって・・初めて見るかも・・。」
と呟いた。
「甘い物は好きではないがこれくらいなら食べれんこともない。」
「ふーん。あ、コーヒー入れるね!」
と、武尊は台所でコーヒーを入れて戻って来た。
「武尊の入れたコーヒーか。何だかこうやって見ると本当に成長したんだって事が実感できるな。」
冗談まじりに比古はそう言うとコーヒーを配り終わって席に着いた武尊にスッと何の変哲もない茶色の小さな紙袋をテーブルの上に置いた。
「なあに、それ?」
武尊が思わず尋ねると比古は武尊に、
「右手を出せ。」
と言った。
「いいから座ってろ。」
と言った。
「でも
そういう武尊の言葉をさえぎって一は武尊の髪をくしゃりと撫でた。
それをやられると武尊は何か言いたそうにしながらも椅子を引いて大人しく座った。
テーブルには4つのシャンパングラス。
「こんなコップうちにあったっけ?」
武尊はちょっと心当たりがないと思いつつ透明な輝きを放つ細長いグラスをサラッと見て男二人の合作のクリスマスケーキを見た。
「すごい、ホテルで売ってそうな出来だわ~。」
ケーキは小さいものだったが四人で食べるのなら丁度いい。
武尊がケーキに見惚れていると蒼紫もコートを二階の自室に置いて戻って来たところに比古がシャンパンを持って来た。
「お湯はすぐに沸くぜ。コーヒーは乾杯の後でいいだろ。」
「伯父さん、俺は酒はだめなんだ。」
「口をつけるだけでいい。それより武尊の方はどうなんだ。」
と比古は一を見た。
「・・武尊はまだお子様だ、一杯だけならいいだろう。」
「一にぃ、私とっくの昔に二十歳こえてるんだから!いつまでも子ども扱いしないでよ。」
武尊はそう言ってぷぅと頬を膨らませた。
「酒については子供同然だ、シャンパンは飲みやすいが度数はそれなりにあるからな。飲みやすい酒で以前失敗した教訓を忘れたのか。」
「う。」
そう言われると何も言えない武尊だった。
「何だ、何かやっちまったのか。」
笑いながら比古に突っ込まれてカッコ悪いところを知られたと武尊は慌てた。
「な、何んでもないよ。ちょっと飲み過ぎただけだから!」
失態を隠すように武尊が言うと、
「あまり兄さん達を心配させるなよ、じゃ、少な目にしとくぜ。」
と比古はシャンパンを開け皆に注いだ。
薄い黄金色に泡立つそのお酒を武尊は目を輝かせて見ていた。
「綺麗だね!」
武尊のそんな顔を見て比古も一も蒼紫も満足気に顔をほころばせた。
「じゃあ我が家の家系はクリスチャンじゃないが、皆がこうやって集えた事と今後の幸せを祈って乾杯だ、乾杯!」
比古がそう音頭を取りグラスをあげるとそれぞれも乾杯をした。
「シャンパンって、おいしいね!」
一口飲んでその飲みやすさと口当たりの良さに目を丸くした武尊だった。
ケーキも武尊が今まで食べたどのケーキよりもおいしくまさに絶品だった。
「比古伯父さんって本当はエジプトでお菓子職人やってるんじゃないの?」
と武尊が質問すると、
「馬鹿いうな、俺の本業は考古学者だ。ま、もっとも真の天才っていうのは何でもこなしちまうもんだがな!」
と、比古はにやりと笑って自作のケーキを頬張った。
「ふ、自分で言うのも何だが確かに美味い。」
武尊は一がケーキを口にしているのを見て思わずフォークが止まり、
「そういえば一にいが甘いもの食べてるのって・・初めて見るかも・・。」
と呟いた。
「甘い物は好きではないがこれくらいなら食べれんこともない。」
「ふーん。あ、コーヒー入れるね!」
と、武尊は台所でコーヒーを入れて戻って来た。
「武尊の入れたコーヒーか。何だかこうやって見ると本当に成長したんだって事が実感できるな。」
冗談まじりに比古はそう言うとコーヒーを配り終わって席に着いた武尊にスッと何の変哲もない茶色の小さな紙袋をテーブルの上に置いた。
「なあに、それ?」
武尊が思わず尋ねると比古は武尊に、
「右手を出せ。」
と言った。