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前髪の行方
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≪斎藤さん警視庁採用141周年記念企画≫
7月に管理人の思いつき企画で≪斎藤さん警視庁採用141周年記念≫というのをやりました。
それは先回の短編:予感(明治7年7月・東京)のイラストに好きに台詞を入れてみよう!という企画でした。
S様より台詞の応募がありましたのでこちらのほうに掲載させて頂きます、ありがとうございます。
**********
斎藤さん台詞:
「これは・・・!前髪を入れるべきか出すべきか・・・鉢巻のときは確か・・・ぶつぶつ」
台詞の性質上、斎藤さんの口元を少し困った様子に変更したり、斎藤さんが思った自分の警官の顔を乗せたり好きにいじらせていただきました。
スダレ頭が斎藤さんのトレードマークですものね!
帽子は邪魔です。(笑)
(かぶっている本人も帽子で髪がすだれられているとたぶん本気で邪魔なるのではないかと想像いたします・・。)
といったことを踏まえまして、思いついたショート話を一つ載せます。
**********
(長編:函館に飛ばされた斎藤と永倉の会話)
「そう言えばさ、斎藤。聞こうと思っていたんだけどお前どうして帽子かぶんないのさ。」
斎藤が函館に着いた翌日、函館警察署へ永倉と向かって歩いている途中に永倉が斎藤へ聞いた言葉だった。
「嗚呼・・そうだったな。・・いや、もう別にかぶってもいいんだ。」
斎藤はまるで独り言を言うように呟いた。
「え?何だって?」
よく聞き取れなかった永倉は斎藤に聞き返す。
「いや・・何でもないさ。ここでは俺は【藤田五郎】だしな・・そうだな、久しぶりに【藤田五郎】でいるか。」
斎藤はそう言うと制服のボタンを更に一つ外し、懐に入れてあった制服の帽子を取り出し被った。
「ん?何だ、ちゃんと持ってんじゃねぇか、帽子。」
「持ってるさ。ただ東京では最近被ってなかったんでな、つい被り忘れていただけさ。」
「被ってなかったって・・お前なぁ。」
永倉は仕方ねぇなとばかりにタメイキをついた。
が、その顔はにやりと笑っていた。
「確かにお前には帽子は似合わねぇな、【斎藤】。帽子を被ってると何となく従順で真面目な警官に見えちまう。」
「だろ?永倉さん。」
斎藤はククっと笑い煙草を楽しそうにふかした。
その視線の先には遠く武尊を見ながら・・。
『ねぇ、斎藤さん。斎藤さんって家を出る時はきちんと制服着て帽子もかぶってるのにどうして家を出ると帽子脱いでボタン外すの?・・まっ、そのほうが斎藤さんらしいっていうか・・。』
かつて武尊をうちに置いた頃出勤時に武尊が斎藤に尋ねた言葉。
目を大きく見開いで自分を覗き込むように笑ってそう言った愛しい女の事を斎藤は懐かしく思い出したのであった。
=fin=
7月に管理人の思いつき企画で≪斎藤さん警視庁採用141周年記念≫というのをやりました。
それは先回の短編:予感(明治7年7月・東京)のイラストに好きに台詞を入れてみよう!という企画でした。
S様より台詞の応募がありましたのでこちらのほうに掲載させて頂きます、ありがとうございます。
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斎藤さん台詞:
「これは・・・!前髪を入れるべきか出すべきか・・・鉢巻のときは確か・・・ぶつぶつ」
台詞の性質上、斎藤さんの口元を少し困った様子に変更したり、斎藤さんが思った自分の警官の顔を乗せたり好きにいじらせていただきました。
スダレ頭が斎藤さんのトレードマークですものね!
帽子は邪魔です。(笑)
(かぶっている本人も帽子で髪がすだれられているとたぶん本気で邪魔なるのではないかと想像いたします・・。)
といったことを踏まえまして、思いついたショート話を一つ載せます。
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(長編:函館に飛ばされた斎藤と永倉の会話)
「そう言えばさ、斎藤。聞こうと思っていたんだけどお前どうして帽子かぶんないのさ。」
斎藤が函館に着いた翌日、函館警察署へ永倉と向かって歩いている途中に永倉が斎藤へ聞いた言葉だった。
「嗚呼・・そうだったな。・・いや、もう別にかぶってもいいんだ。」
斎藤はまるで独り言を言うように呟いた。
「え?何だって?」
よく聞き取れなかった永倉は斎藤に聞き返す。
「いや・・何でもないさ。ここでは俺は【藤田五郎】だしな・・そうだな、久しぶりに【藤田五郎】でいるか。」
斎藤はそう言うと制服のボタンを更に一つ外し、懐に入れてあった制服の帽子を取り出し被った。
「ん?何だ、ちゃんと持ってんじゃねぇか、帽子。」
「持ってるさ。ただ東京では最近被ってなかったんでな、つい被り忘れていただけさ。」
「被ってなかったって・・お前なぁ。」
永倉は仕方ねぇなとばかりにタメイキをついた。
が、その顔はにやりと笑っていた。
「確かにお前には帽子は似合わねぇな、【斎藤】。帽子を被ってると何となく従順で真面目な警官に見えちまう。」
「だろ?永倉さん。」
斎藤はククっと笑い煙草を楽しそうにふかした。
その視線の先には遠く武尊を見ながら・・。
『ねぇ、斎藤さん。斎藤さんって家を出る時はきちんと制服着て帽子もかぶってるのにどうして家を出ると帽子脱いでボタン外すの?・・まっ、そのほうが斎藤さんらしいっていうか・・。』
かつて武尊をうちに置いた頃出勤時に武尊が斎藤に尋ねた言葉。
目を大きく見開いで自分を覗き込むように笑ってそう言った愛しい女の事を斎藤は懐かしく思い出したのであった。
=fin=