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陶芸家の副業(前編) NEW!
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以前山を下りてから一週間が経った。
相変わらず比古は作業場に武尊を入れなかった。
武尊は陶芸修行の合間をみて、来年小屋の近くで野菜を作ろうと小さな畑を作るのに忙しくしていた。
もちろん比古が手伝うと、あっという間にそれくらいの畑は出来てしまうのであったが武尊はそれをよしとしなかった。
昼時になって武尊がおにぎりを作っていると丁度比古が戻って来た。
「武尊、釉薬が足りねぇ。ちょっと街まで行って買ってくる。」
「わかりました。じゃ比古さん、はい、これ。」
と、武尊はおにぎりを竹の葉に来るんで比古に渡した。
「おう、行って来るぜ。すぐ帰って来るからな。」
と、比古は武尊に独特のにやりという顔をして山を風のように降りて行った。
*********
それから夕方になる頃、ぼちぼち比古が戻って来ると思われる時間、武尊が畑仕事をしていると突然グラグラと地面が、いや、山が大きく揺れた。
地震だった。
最初の大きな揺れは数秒で収まったが、その後もグラグラと先ほどよりはかなり小さいが長い揺れが来た。
武尊は握っていたクワを放り出して焼き物小屋へ走り出した。
(地震で比古さんが作ったものが壊れたかもしれない!)
自分を閉め出してまで作成していたその作品は今は棚で乾燥中、秘伝の技術の結晶が・・と思うと武尊はいてもたってもいられなかった。
とにかく武尊の頭の中は比古が一生懸命作った物を守りたい、ただそれだけだった。
すぐにでも大きな揺れがまた来るかもしれないと心配で、見るなと言われた焼き物小屋だったが武尊は怒られるのを承知でその扉をガタガタと開けた。
「・・・・!」
棚に並べて乾燥させてあった比古の作品。
やはり先ほどの揺れで地面に落ちて壊れたのも多くあった。
まだ微弱な揺れの中、棚の残っている物を集めて安全な板の間に置こうと考えていた武尊だったが、一瞬我を忘れて作業小屋の中を見渡した。
そこには何体もの多くの同じ形をした像・・・いや、物体が並べてあった。
それは武尊も見た事があるおなじみの形。
唖然として武尊が入口付近に立っているとまたもや大きな揺れが来た。
「うわっ!」
その揺れに武尊が驚いたと同時に武尊の頭上でギシっと歯ぎしりをするような嫌な音がした。
と、次の瞬間上に積み上げてあった薪が束ごと武尊の上へ落ちてきた。
→次へ
相変わらず比古は作業場に武尊を入れなかった。
武尊は陶芸修行の合間をみて、来年小屋の近くで野菜を作ろうと小さな畑を作るのに忙しくしていた。
もちろん比古が手伝うと、あっという間にそれくらいの畑は出来てしまうのであったが武尊はそれをよしとしなかった。
昼時になって武尊がおにぎりを作っていると丁度比古が戻って来た。
「武尊、釉薬が足りねぇ。ちょっと街まで行って買ってくる。」
「わかりました。じゃ比古さん、はい、これ。」
と、武尊はおにぎりを竹の葉に来るんで比古に渡した。
「おう、行って来るぜ。すぐ帰って来るからな。」
と、比古は武尊に独特のにやりという顔をして山を風のように降りて行った。
*********
それから夕方になる頃、ぼちぼち比古が戻って来ると思われる時間、武尊が畑仕事をしていると突然グラグラと地面が、いや、山が大きく揺れた。
地震だった。
最初の大きな揺れは数秒で収まったが、その後もグラグラと先ほどよりはかなり小さいが長い揺れが来た。
武尊は握っていたクワを放り出して焼き物小屋へ走り出した。
(地震で比古さんが作ったものが壊れたかもしれない!)
自分を閉め出してまで作成していたその作品は今は棚で乾燥中、秘伝の技術の結晶が・・と思うと武尊はいてもたってもいられなかった。
とにかく武尊の頭の中は比古が一生懸命作った物を守りたい、ただそれだけだった。
すぐにでも大きな揺れがまた来るかもしれないと心配で、見るなと言われた焼き物小屋だったが武尊は怒られるのを承知でその扉をガタガタと開けた。
「・・・・!」
棚に並べて乾燥させてあった比古の作品。
やはり先ほどの揺れで地面に落ちて壊れたのも多くあった。
まだ微弱な揺れの中、棚の残っている物を集めて安全な板の間に置こうと考えていた武尊だったが、一瞬我を忘れて作業小屋の中を見渡した。
そこには何体もの多くの同じ形をした像・・・いや、物体が並べてあった。
それは武尊も見た事があるおなじみの形。
唖然として武尊が入口付近に立っているとまたもや大きな揺れが来た。
「うわっ!」
その揺れに武尊が驚いたと同時に武尊の頭上でギシっと歯ぎしりをするような嫌な音がした。
と、次の瞬間上に積み上げてあった薪が束ごと武尊の上へ落ちてきた。
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