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エピローグ(夢主の過去)
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武尊は北海道の札幌から北東の方向へ車で数十キロ行った第三セクター内の、とある総合病院、兼、ある製薬会社の研究所がある所に住んでいる。
研究所と言っても海外メ-カ-も一目置くほど遺伝子工学の点から新しい薬を開発しているというかなり規模の大きい研究所である。
その研究所内に武尊の部屋がある。
部屋と言っても病室なのであるが、武尊の養父が死んで身寄りがない武尊を養父の学生時代の友人であったという研究所の所長に引きとってから今に至るまでここに住んでいる。
何故なら、引き取られた直後の健康診断で武尊は世界的例のない遺伝子の病気があることが分かり、治療を受ける為に所長の特別な計らいで特別室を与えられて研究室内に住んでいるのだ。
免疫力が弱いという理由で研究所の外には出してもらえない。
子供は自分一人で囲われた生活。
だが優しいスタッフに見守られて過ごすうちにいつしかそれが武尊の当たり前になっていた。
三度の栄養管理された暖かい食事。
プログラムに基づいた運動。
週に一度の大がかりな検査。
麻酔をされて身体のすみずみまで調べられた。
専属の家庭教師兼SPも二人ついており、学術知識もそれなりについており、時折ある手術も”遺伝子的欠陥”のためと説明されればそのための手術も普通だと思っていた武尊だった。
武尊の意識が回復したという知らせを聞いて所長がやって来た。
「武尊、心配したぞ。お前が心肺停止で到着したときはそりゃまたこっちの血の気も引いたわい。」
「それって死んでたってこと?」
一応義父なので普通に話すが武尊は所長のことが好きではない。
養父の知り合いということで身寄りのない自分を引き取ってくれたのは有難いことなののだが、品がなく、何よりもギラついた目で自分を見るのが気持ち悪かった。
「ま、そのままじゃ、間違いなくあの世行きよ。治しがいがあったぞ。ひょっほっほっ。」
この笑い方も嫌だ。
「それで、じゃ。」
所長はじろりと武尊をみると、
「京都でいったい何をしておった。」
と疑り深い目をして聞いた。
「え-と、最初の日は和歌山の養父のお墓参りに。次の日は京都に昼過ぎについたから三十三間堂に行ったとこまでしか覚えてない。」
「ふむ、誰にやられたんかのぅ。儂のつけたSPの目を掻い潜って。」
十歳の時にここに来てから武尊にはSPがいつもついている。
所長いわく、武尊の情報は世界の一部機関に漏れており武尊が奪われはしないかと所長がつけているのだ。
所長は遺伝子工学の世界的権威と言われるぐらい偉いと聞いているのでSPをつけるのなら自分じゃなくて所長のほうではないかと武尊は思うのだが所長はいつも一人でうろうろしている。
何か腑に落ちないとは思うもののもう十年も同じSPと過ごしているのでもやもやするもののそのままにしている。
「お前が全裸だったということ気になるし、今現場を調べ取るとこじゃ。」
「ええ!全裸?(何で!)」
検査の時は確かに全裸で慣れてはいるが公衆の前で全裸というのはショックだ。
「まぁ(逃げようとしたわけではないんなら)、ええ。とりあえず儂は戻る。先生、後はよろしく。」
そう言うと所長は戻っていった。
研究所と言っても海外メ-カ-も一目置くほど遺伝子工学の点から新しい薬を開発しているというかなり規模の大きい研究所である。
その研究所内に武尊の部屋がある。
部屋と言っても病室なのであるが、武尊の養父が死んで身寄りがない武尊を養父の学生時代の友人であったという研究所の所長に引きとってから今に至るまでここに住んでいる。
何故なら、引き取られた直後の健康診断で武尊は世界的例のない遺伝子の病気があることが分かり、治療を受ける為に所長の特別な計らいで特別室を与えられて研究室内に住んでいるのだ。
免疫力が弱いという理由で研究所の外には出してもらえない。
子供は自分一人で囲われた生活。
だが優しいスタッフに見守られて過ごすうちにいつしかそれが武尊の当たり前になっていた。
三度の栄養管理された暖かい食事。
プログラムに基づいた運動。
週に一度の大がかりな検査。
麻酔をされて身体のすみずみまで調べられた。
専属の家庭教師兼SPも二人ついており、学術知識もそれなりについており、時折ある手術も”遺伝子的欠陥”のためと説明されればそのための手術も普通だと思っていた武尊だった。
武尊の意識が回復したという知らせを聞いて所長がやって来た。
「武尊、心配したぞ。お前が心肺停止で到着したときはそりゃまたこっちの血の気も引いたわい。」
「それって死んでたってこと?」
一応義父なので普通に話すが武尊は所長のことが好きではない。
養父の知り合いということで身寄りのない自分を引き取ってくれたのは有難いことなののだが、品がなく、何よりもギラついた目で自分を見るのが気持ち悪かった。
「ま、そのままじゃ、間違いなくあの世行きよ。治しがいがあったぞ。ひょっほっほっ。」
この笑い方も嫌だ。
「それで、じゃ。」
所長はじろりと武尊をみると、
「京都でいったい何をしておった。」
と疑り深い目をして聞いた。
「え-と、最初の日は和歌山の養父のお墓参りに。次の日は京都に昼過ぎについたから三十三間堂に行ったとこまでしか覚えてない。」
「ふむ、誰にやられたんかのぅ。儂のつけたSPの目を掻い潜って。」
十歳の時にここに来てから武尊にはSPがいつもついている。
所長いわく、武尊の情報は世界の一部機関に漏れており武尊が奪われはしないかと所長がつけているのだ。
所長は遺伝子工学の世界的権威と言われるぐらい偉いと聞いているのでSPをつけるのなら自分じゃなくて所長のほうではないかと武尊は思うのだが所長はいつも一人でうろうろしている。
何か腑に落ちないとは思うもののもう十年も同じSPと過ごしているのでもやもやするもののそのままにしている。
「お前が全裸だったということ気になるし、今現場を調べ取るとこじゃ。」
「ええ!全裸?(何で!)」
検査の時は確かに全裸で慣れてはいるが公衆の前で全裸というのはショックだ。
「まぁ(逃げようとしたわけではないんなら)、ええ。とりあえず儂は戻る。先生、後はよろしく。」
そう言うと所長は戻っていった。