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陸 (赤い飲み物) (オリキャラ兄)
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次に起きた時はすでに日も沈むころ。
食事を終えて少しした頃に鷹の言った通り兄様が帰ってきた。
ひと眠りしたらなんとか声もでるようになったし、腰は痛いなりにもなんとか立てるようになった。
兄様は帰ってきた早々、また、あのどろどろとした赤いものが入った杯を私の目の前に出し、
「飲め。」
と強い口調で言った。
私は昨日のこともあるので断固と拒否をした。
あれを飲んだらいったい私はどうなってしまうのか。
理由も聞かずにこんな要求はのめない。
「いやです!こんな気味の悪いもの!」
実際そうだ。こんな生暖かいのど越しで鉄と変な香料の入ったざらざらした異色の飲み物なんて誰が飲むというのか。
しばらく睨み合いが続いたが市彦が深刻な顔をして、
「・・あんまり言いたくなかったが、お前の体は医者の見たてによるとあまりよい経過ではないそうだ。これはお前のために医者が調合してる蛇の血と漢方が入ってる特別な薬だ。続けて飲まないと弱ってるお前の体がもたないそうだ。」
と言った。
「え・・そんなに私の体、、、悪いの?」
そんなことは初耳だ。だが今日の症状を考えると私の体は相当悪いのかもしれないと不安が膨らんだ。
「強い薬の為失神することもあるということだし、実際お前も気を失った。」
市彦の言葉に確かに自分は昨日気を失ったと思ったがそれなら何故わざわざ出かけて新撰組と戦うといった大事な時に飲ませたのだろうか。
「・・・。」
それを考えると兄様の話も鵜呑みにすることはできない。
が、しかし兄の形相を見るとこれを飲まない限りは話を切り上げることも、退出もさせてもらえないようだ。
私は折れた。
ただでさえ、今は頭も身体も披露困憊なのだ。
今日も今しがたやっと起きれるようになったのにつまらないことでこれ以上疲れたくなかった。
「わかりました。兄様・・・。それを。」
私は手を伸ばしてそれを受け取ると一気にあおった。
半分ヤケだ。
(ぅえー、やっぱりおいしくない・・っ!)
焼けるような喉の奥の感じに息を詰まらせながら私はまた意識を手放した。
それから数日間、京の町では新たにひとつの噂が立った。
新撰組を喰らう鬼がいる。紅い眼をした鬼が。
食事を終えて少しした頃に鷹の言った通り兄様が帰ってきた。
ひと眠りしたらなんとか声もでるようになったし、腰は痛いなりにもなんとか立てるようになった。
兄様は帰ってきた早々、また、あのどろどろとした赤いものが入った杯を私の目の前に出し、
「飲め。」
と強い口調で言った。
私は昨日のこともあるので断固と拒否をした。
あれを飲んだらいったい私はどうなってしまうのか。
理由も聞かずにこんな要求はのめない。
「いやです!こんな気味の悪いもの!」
実際そうだ。こんな生暖かいのど越しで鉄と変な香料の入ったざらざらした異色の飲み物なんて誰が飲むというのか。
しばらく睨み合いが続いたが市彦が深刻な顔をして、
「・・あんまり言いたくなかったが、お前の体は医者の見たてによるとあまりよい経過ではないそうだ。これはお前のために医者が調合してる蛇の血と漢方が入ってる特別な薬だ。続けて飲まないと弱ってるお前の体がもたないそうだ。」
と言った。
「え・・そんなに私の体、、、悪いの?」
そんなことは初耳だ。だが今日の症状を考えると私の体は相当悪いのかもしれないと不安が膨らんだ。
「強い薬の為失神することもあるということだし、実際お前も気を失った。」
市彦の言葉に確かに自分は昨日気を失ったと思ったがそれなら何故わざわざ出かけて新撰組と戦うといった大事な時に飲ませたのだろうか。
「・・・。」
それを考えると兄様の話も鵜呑みにすることはできない。
が、しかし兄の形相を見るとこれを飲まない限りは話を切り上げることも、退出もさせてもらえないようだ。
私は折れた。
ただでさえ、今は頭も身体も披露困憊なのだ。
今日も今しがたやっと起きれるようになったのにつまらないことでこれ以上疲れたくなかった。
「わかりました。兄様・・・。それを。」
私は手を伸ばしてそれを受け取ると一気にあおった。
半分ヤケだ。
(ぅえー、やっぱりおいしくない・・っ!)
焼けるような喉の奥の感じに息を詰まらせながら私はまた意識を手放した。
それから数日間、京の町では新たにひとつの噂が立った。
新撰組を喰らう鬼がいる。紅い眼をした鬼が。