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伍 (約束と約束) (オリキャラ回想)
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蘭子が死んで三年。
俺達修行僧は寺の経済的支援を受けている某公家の警護ということで一種の僧兵として働くことが多くなった。
驚いたことに回りの同僚は僧なのに殺生をすることにまるで抵抗がないということだ。
昔、比叡山では自らを守るために僧兵がいたというらしいが、ここにいる同僚は“新しい日本の未来のため”という。
古い体制の幕府を倒し弱いものが幸せに生きることのできる天皇を中心とした新しい日本のため。
いつしか俺もそのお題目に傾倒していった。
そんなある日、忘れもしないあの声が、俺の周りで響いた。
「今夜、天ヶ岳に続く山の中腹に蘭子の写し身を飛ばす。女には目印のため頬に傷をつけておいた。」
幻聴かと思ったが恐ろしいことに、たまたま傍らにいた安西にも聞かれていた。
僧兵の俺は勝手に寺を抜けることはできない。
どうしたものかと思案していると安西がうまく住職に話すといってくれたが、結局の所、法力を使える助っ人が近くに来ているので迎えに行く。ということで外出できた。
山小屋で女を見たときは恐怖で心臓が一瞬止まったような気がした。
が、その顔をみて忘れていた愛しさがこみあげてきた。
(蘭子・・。)
女を助けた男に、この女は妹だと言った。
安西が住職にどううまく話したは知らないが京の少し外れの屋敷で休んでよいと言われたのでとりあえずそこで様子を見ることにした。見れば見るほど瓜二つだ。ただ、髪が以前よりも短く散切りで、右頬に三筋の傷があること以外は・・・・・。
二日後、目を開けたこの女に思わす蘭子と呼んでしまった。
話が噛み合わないところがあるが、放つ声はまさに蘭子そのものだった。
名前は何というのだろう。聞こうとし矢先、名前がわからないという。記憶がないのか?
思わず「名は蘭子という、俺の妹だと。」そう言った。
妹であるはずがないこの女は俺の言葉を信じて妹を演じようとしている。
俺と妹の私情の為にこの女の人生を狂わせてしまった・・・・・・・。しかも人殺しをさせようとしているなんて。
どうかしている。
俺達修行僧は寺の経済的支援を受けている某公家の警護ということで一種の僧兵として働くことが多くなった。
驚いたことに回りの同僚は僧なのに殺生をすることにまるで抵抗がないということだ。
昔、比叡山では自らを守るために僧兵がいたというらしいが、ここにいる同僚は“新しい日本の未来のため”という。
古い体制の幕府を倒し弱いものが幸せに生きることのできる天皇を中心とした新しい日本のため。
いつしか俺もそのお題目に傾倒していった。
そんなある日、忘れもしないあの声が、俺の周りで響いた。
「今夜、天ヶ岳に続く山の中腹に蘭子の写し身を飛ばす。女には目印のため頬に傷をつけておいた。」
幻聴かと思ったが恐ろしいことに、たまたま傍らにいた安西にも聞かれていた。
僧兵の俺は勝手に寺を抜けることはできない。
どうしたものかと思案していると安西がうまく住職に話すといってくれたが、結局の所、法力を使える助っ人が近くに来ているので迎えに行く。ということで外出できた。
山小屋で女を見たときは恐怖で心臓が一瞬止まったような気がした。
が、その顔をみて忘れていた愛しさがこみあげてきた。
(蘭子・・。)
女を助けた男に、この女は妹だと言った。
安西が住職にどううまく話したは知らないが京の少し外れの屋敷で休んでよいと言われたのでとりあえずそこで様子を見ることにした。見れば見るほど瓜二つだ。ただ、髪が以前よりも短く散切りで、右頬に三筋の傷があること以外は・・・・・。
二日後、目を開けたこの女に思わす蘭子と呼んでしまった。
話が噛み合わないところがあるが、放つ声はまさに蘭子そのものだった。
名前は何というのだろう。聞こうとし矢先、名前がわからないという。記憶がないのか?
思わず「名は蘭子という、俺の妹だと。」そう言った。
妹であるはずがないこの女は俺の言葉を信じて妹を演じようとしている。
俺と妹の私情の為にこの女の人生を狂わせてしまった・・・・・・・。しかも人殺しをさせようとしているなんて。
どうかしている。