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肆 (宿命の出会い) (オリキャラ兄・斎藤)
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「フ、・・分かるのか?俺がいるのが。」
「殺る気満々な気配が伝わってくるんだがな。」
物音させずに屋敷の影から月灯りの残る庭に現れた人影。
小柄なその姿に組長はいささか驚いた。
月を背に顔は影になっているにもかかわらず確かに目が赤い・・いや、赤く光っているのだ。
そして小柄だからと侮ってはいけない、と組長は長州藩の人斬りを思い描いていた。
「俺の気配を感じるとは。お前なら少しは骨がありそうだな。」
そういう目の前の小柄な男に組長は違和感を覚えた。
あの長州の人斬りは殺気全開なのに対してこの男にはそれはない。
言葉から伝わってくるのはむしろ・・殺戮を楽しむような感情。
それは組長の感情を怒らせるのに十分だった。
「少なくともお前よりはな。試してみるか?」
そう言って組長は口角を上げた。
「俺は十六夜丸。決して満つることない闇の光。運よく生き残ったら俺の名に一生慄け!」
「フン、その言葉そっくり返すぞ。俺は新撰組三番隊組長、斎藤一。・・行くぞ。」
斎藤が仕掛けた。
いつのまにか他の隊士が取り囲んでいた。
「ふん」
斎藤が放った一の手、二の手をかわし十六夜丸も攻撃にでる。
キィィン!
金属音が連続で響く。
ザッ。
間合いを置いて二人が睨みあう。
斎藤の眼が金色に光る。それに目をとめた十六夜丸がふと漏らした。
「新撰組って壬生の狼って聞くけど、へぇ-、狼ってそんな眼をしてるんだ!」
その声は何処となく楽しそうだった。
その間も斎藤は一撃を放とうと十六夜丸を耽々と狙っている。
「いいぜ、その眼!気に入った。だが・・・・今日はもう時間がない・・・・遊びは終りだ。」
「俺の部下を殺っといてこのまま生きて帰れると思っているのか阿呆。」
「帰るさ!お前の都合に合わせてなんかいられない。」
そう言うと十六夜丸は後ろの木から塀の上に一瞬のうちに飛び移り奥の竹藪に消えた。
「斎藤さん!追いましょう!」
「無駄だ・・・もうあいつはいないだろう。」
一瞬で間合いを開けられた身体能力。街中とは違い応援も間に合わない。
追撃は無理だと斎藤は判断した。
「え?・・あっ、組長!息があります!切られた四人とも!」
死んだと思った四人に息があると知り斎藤は次の指示を出した。
「俺はもう一度ここを調べてから戻る。二人残して他の者は怪我人を連れて屯所へ戻れ。」
その後、斎藤達は注意深く屋敷を探索したがこれといって得られた情報はなかった。
後で分かった話だか、その屋敷はある公家の持ち物ということだったが近々改修する予定で無人にしていたとのこと。
斎藤は屯所へ引き上げる途中十六夜丸の言葉を思い出していた。
「時間・・なんの時間なんだ。俺の眼が狼のだというのならお前の眼は血に飢えた紅い鬼の目をしていたぞ。ふっ、抜刀斎の他にも殺る楽しみが増えたな。」
斎藤は独り言のように呟いた。
「殺る気満々な気配が伝わってくるんだがな。」
物音させずに屋敷の影から月灯りの残る庭に現れた人影。
小柄なその姿に組長はいささか驚いた。
月を背に顔は影になっているにもかかわらず確かに目が赤い・・いや、赤く光っているのだ。
そして小柄だからと侮ってはいけない、と組長は長州藩の人斬りを思い描いていた。
「俺の気配を感じるとは。お前なら少しは骨がありそうだな。」
そういう目の前の小柄な男に組長は違和感を覚えた。
あの長州の人斬りは殺気全開なのに対してこの男にはそれはない。
言葉から伝わってくるのはむしろ・・殺戮を楽しむような感情。
それは組長の感情を怒らせるのに十分だった。
「少なくともお前よりはな。試してみるか?」
そう言って組長は口角を上げた。
「俺は十六夜丸。決して満つることない闇の光。運よく生き残ったら俺の名に一生慄け!」
「フン、その言葉そっくり返すぞ。俺は新撰組三番隊組長、斎藤一。・・行くぞ。」
斎藤が仕掛けた。
いつのまにか他の隊士が取り囲んでいた。
「ふん」
斎藤が放った一の手、二の手をかわし十六夜丸も攻撃にでる。
キィィン!
金属音が連続で響く。
ザッ。
間合いを置いて二人が睨みあう。
斎藤の眼が金色に光る。それに目をとめた十六夜丸がふと漏らした。
「新撰組って壬生の狼って聞くけど、へぇ-、狼ってそんな眼をしてるんだ!」
その声は何処となく楽しそうだった。
その間も斎藤は一撃を放とうと十六夜丸を耽々と狙っている。
「いいぜ、その眼!気に入った。だが・・・・今日はもう時間がない・・・・遊びは終りだ。」
「俺の部下を殺っといてこのまま生きて帰れると思っているのか阿呆。」
「帰るさ!お前の都合に合わせてなんかいられない。」
そう言うと十六夜丸は後ろの木から塀の上に一瞬のうちに飛び移り奥の竹藪に消えた。
「斎藤さん!追いましょう!」
「無駄だ・・・もうあいつはいないだろう。」
一瞬で間合いを開けられた身体能力。街中とは違い応援も間に合わない。
追撃は無理だと斎藤は判断した。
「え?・・あっ、組長!息があります!切られた四人とも!」
死んだと思った四人に息があると知り斎藤は次の指示を出した。
「俺はもう一度ここを調べてから戻る。二人残して他の者は怪我人を連れて屯所へ戻れ。」
その後、斎藤達は注意深く屋敷を探索したがこれといって得られた情報はなかった。
後で分かった話だか、その屋敷はある公家の持ち物ということだったが近々改修する予定で無人にしていたとのこと。
斎藤は屯所へ引き上げる途中十六夜丸の言葉を思い出していた。
「時間・・なんの時間なんだ。俺の眼が狼のだというのならお前の眼は血に飢えた紅い鬼の目をしていたぞ。ふっ、抜刀斎の他にも殺る楽しみが増えたな。」
斎藤は独り言のように呟いた。