みんなでお花見

 季封村に、春の息吹が芽吹いた頃…
珠紀と拓磨は学校帰り、神社に続くあぜ道を一緒に歩いている。慎司や美鶴、時たま遼と登下校をするときもあるが基本二人で一緒に帰っている。

「え?守護者たちみんなでお花見?」
「ああ、今度の土曜に祐一先輩が入寮する前に少し早いけどやろうてなってな」
「わ~、楽しみ!」

祐一は、この春、紅陵学院を卒業して典薬寮が運営する大学に進学することになっている。本来なら、卒業式の翌日に寮に入居する予定だったのだが、寮の方で手違いがあり村に数日過ごせるようになった。そこで季封村にしばらく帰ってこれない祐一のために守護者のみんなが提案したのだ。

「じゃあ、美鶴ちゃんと一緒にお弁当つくるね」
「ああ、慎司も弁当作るってはりきってたしな、楽しみにしてる」
「うん!…それにしても…ふふっ」
「?どうした?」
「ううん、…ちょっと前に祐一先輩合格おめでとう会と真弘先輩残念会をしたばかりなのにまたパーティーだなて思って」
「みんな集まって騒ぐのが好きなんだろ。まあ俺もだけど」
「遼も来てくれるかな?」
「あいつはいい」
「もう!またそんなこと言って…」

そんなことを話しながら日曜日のお花見を楽しみにしながら帰路につく珠紀と拓磨。日曜日を楽しみに待ちながら――
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