〜白薔薇の君〜
拍手連載
テイルズ オブ グレイセス
「白薔薇の君」
第17話
「君もありがとう」
リチャードがそう言ってアレックスに視線を移した。驚いた彼女は慌てて敬礼し、ちょっと裏返えった声で「はい!!」と答えた。
そんなアレックスの慌てふためく姿にちょっと笑われてしまった…。
「その制服からすると君も騎士学校の生徒かな。」
『はい。アレックスです。フェルディナンド家の』
「アレックス…?、…!そうか、君があの七年前の…」
『は、はい!』
「二人は知り合いなのか?」
思わずアスベルも聞いてしまう。態度こそアスベルとは違うものの、どうみても顔見知りの雰囲気を醸し出すアレックスとリチャード。
リチャードは七年前の誕生日パーティーでアレックスと出会った、とアスベルに教えた。
「でも見違えたよアレックス。全然気付かなかった。美しくなったね。」
『──…!!?///』
さり気なく言われた褒め言葉にアレックスは頬だけでなく、耳までも真っ赤にしてしまう。
この人はこんな性格だっただろうか、とつい七年前の幼いリチャードと今を比べてしまうアレックスだった。
『リチャード様もお変わりないようで。またお会いできて嬉しいです///。』
本当に嬉しいのか、アスベルにもわかるほど今のアレックスの笑顔は今まで見たことが無いくらい幸せそうな笑みであった。
そんなアレックスにアスベルはつい口を挟んでしまう。
「…なんか俺の時と態度が違うな…」
『!?、う、うるさいな!!』
ほら、やっぱり違う。
別にリチャードに対してヤキモチを妬くわけではないが、初めて自分と言葉を交わした時と全く態度が違う事になんだが複雑な思いが胸を占めた。
そんな時、アスベルとアレックスの間からソフィが顔を覗かせた。それにリチャードもようやく気づく。
「おや、この子は…」
アスベルを盾にしてこちらを伺う少女の姿はリチャードの記憶の中にも存在した。…だが彼女はアスベルやアレックスと違いその姿が全く成長しておらず、七年前のままであった。
今では見下げる形となった身長でじっとソフィを見つめる。
「ソフィ、リチャード殿下だ。ご挨拶を…」
「ソフィ……。死んでしまったと聞かされたが…」
「例の花畑で出会ったのでそう呼んでいるんだが、本人かどうかはわからないんだ」
そう言って背中にいるソフィを見る。当の本人はただじっとリチャードを見つめるだけ。その視線にリチャードはふっ、と笑みを零した。
「…本人だろう。ソフィと同じ雰囲気を感じるよ。君もそれがわかっているから“ソフィ”と呼んでいるんじゃないのかい?」
「それは…」
言葉を濁すアスベル。
図星だな、きっと。わかりやすいヤツだ。
すると、突然リチャードが再びうずくまった。
「う…」
「!?、リチャード!」
『リチャード様!!?』
苦しそうに呻くリチャード。何故か胸をおさえていたが、怪我ではないのだろうか。
『怪我をされたのですか!?』
「いや、たいした怪我はしていない。わからないがさっきもだけど…急に胸が……、」
『苦しいのですか?』
治療を、と思ったアレックスだったが遠くの方で複数の声が聞こえた。追っ手が来たのかもしれない。
『こんな時に…!!』
「ここにいては危険だ。リチャード、話は後で今はとにかく王都を脱出しよう」
「ここを進んだ先に外へ通じる出口がある。そこから街道をまっすぐ行くとグレルサイドに至る」
『グレルサイド…。デール公のもとへ行かれるのですね。』
リチャードは頷く。
三人は立ち上がると、王都を脱出すべくアレックス達は来た道引き返すのだった。
「行こう!」
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テイルズ オブ グレイセス
「白薔薇の君」
第17話
「君もありがとう」
リチャードがそう言ってアレックスに視線を移した。驚いた彼女は慌てて敬礼し、ちょっと裏返えった声で「はい!!」と答えた。
そんなアレックスの慌てふためく姿にちょっと笑われてしまった…。
「その制服からすると君も騎士学校の生徒かな。」
『はい。アレックスです。フェルディナンド家の』
「アレックス…?、…!そうか、君があの七年前の…」
『は、はい!』
「二人は知り合いなのか?」
思わずアスベルも聞いてしまう。態度こそアスベルとは違うものの、どうみても顔見知りの雰囲気を醸し出すアレックスとリチャード。
リチャードは七年前の誕生日パーティーでアレックスと出会った、とアスベルに教えた。
「でも見違えたよアレックス。全然気付かなかった。美しくなったね。」
『──…!!?///』
さり気なく言われた褒め言葉にアレックスは頬だけでなく、耳までも真っ赤にしてしまう。
この人はこんな性格だっただろうか、とつい七年前の幼いリチャードと今を比べてしまうアレックスだった。
『リチャード様もお変わりないようで。またお会いできて嬉しいです///。』
本当に嬉しいのか、アスベルにもわかるほど今のアレックスの笑顔は今まで見たことが無いくらい幸せそうな笑みであった。
そんなアレックスにアスベルはつい口を挟んでしまう。
「…なんか俺の時と態度が違うな…」
『!?、う、うるさいな!!』
ほら、やっぱり違う。
別にリチャードに対してヤキモチを妬くわけではないが、初めて自分と言葉を交わした時と全く態度が違う事になんだが複雑な思いが胸を占めた。
そんな時、アスベルとアレックスの間からソフィが顔を覗かせた。それにリチャードもようやく気づく。
「おや、この子は…」
アスベルを盾にしてこちらを伺う少女の姿はリチャードの記憶の中にも存在した。…だが彼女はアスベルやアレックスと違いその姿が全く成長しておらず、七年前のままであった。
今では見下げる形となった身長でじっとソフィを見つめる。
「ソフィ、リチャード殿下だ。ご挨拶を…」
「ソフィ……。死んでしまったと聞かされたが…」
「例の花畑で出会ったのでそう呼んでいるんだが、本人かどうかはわからないんだ」
そう言って背中にいるソフィを見る。当の本人はただじっとリチャードを見つめるだけ。その視線にリチャードはふっ、と笑みを零した。
「…本人だろう。ソフィと同じ雰囲気を感じるよ。君もそれがわかっているから“ソフィ”と呼んでいるんじゃないのかい?」
「それは…」
言葉を濁すアスベル。
図星だな、きっと。わかりやすいヤツだ。
すると、突然リチャードが再びうずくまった。
「う…」
「!?、リチャード!」
『リチャード様!!?』
苦しそうに呻くリチャード。何故か胸をおさえていたが、怪我ではないのだろうか。
『怪我をされたのですか!?』
「いや、たいした怪我はしていない。わからないがさっきもだけど…急に胸が……、」
『苦しいのですか?』
治療を、と思ったアレックスだったが遠くの方で複数の声が聞こえた。追っ手が来たのかもしれない。
『こんな時に…!!』
「ここにいては危険だ。リチャード、話は後で今はとにかく王都を脱出しよう」
「ここを進んだ先に外へ通じる出口がある。そこから街道をまっすぐ行くとグレルサイドに至る」
『グレルサイド…。デール公のもとへ行かれるのですね。』
リチャードは頷く。
三人は立ち上がると、王都を脱出すべくアレックス達は来た道引き返すのだった。
「行こう!」
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