第3章
夢小説設定
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「なにが可笑しい…。」
銀仮面の男がエレオノールを見下ろす。
妙な気分である。
王宮は燃え、父も凶刃に倒れ、王妃様の安否もわからない。もはや勝利などはるか遠く敗北の二文字しかないというのに。
『お前達ルシタニアが生き生きとしていると、朦朧とした頭は冴え、霞む目は開き、遠のく音さえ耳に吸い付いてくる。…私はまだ死ねない、と思い知る。』
「……。」
ゆらりと立ち上がるエレオノール。
ルシタニア兵がもう一太刀浴びせようと飛び掛かるもたった一振りで沈めてしまう。
その溢れる気迫にルシタニア兵も思わず後ずさり。
しかしその様子に銀仮面の男だけは笑っていた。まるで面白いものを見つけたかのように。
『…いいぞ…。そこで好きなだけ笑っていろ。ルシタニアの蛮人どもよ。いますぐお前たちの敬愛するイアルダボート神の御許へ送ってやろうぞ。』
「「……っ!」」
しかしエレオノールの記憶はそこで途切れた。
あぁ自分は死んだのかと落ちる意識の中、思い浮かぶのはアルスラーン殿下と、そして、
『(ダリューン、様…、)』
申し訳、ございません…。
パルス歴320年 11月
王都エクバターナ 陥落
国王アンドラゴラスの生死も不明のまま、混乱の闇に落ちた。
無数の思惑が渦巻き、運命の歯車は周り始める―――…。
第3章・完 2022/08/25