第7章
夢小説設定
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三人は中へと足を踏み入れる。
一歩足を踏み入れた時、エレンは足を沼に踏み入れたような感覚がしてつい足元を見た。
だがそこはなんてない普通の踏み固めたられた村の道。
…気の所為、だろうか。
いや、嫌な予感はずっと消えてないのだ。
きっとなにかあるに違いない。
するとナルサスの腕を掴んでいたアルフリードがある方向を指差す。
『……。』
それは村人、の変わり果てた姿だった。
そばに近寄り確認するもとうに息はなく。
ナルサスとアルフリードの方を見てエレンは首を横に振った。
「…死んでる、の?」
『えぇ。…おそらく死んでからそう経ってない…。気をつけて、まだ犯人が近くに潜んでいるかもしれない。』
ナルサスとアルフリードは緊張した表情になる。
その惨状は村の奥へ進めば進むほどひどかった。
さして大きくはない村を一通り見て回るのにそれほど時間はかからなかった。
かからなかったが見て回ったことにより村の事態が深刻であることを痛感する。
生存者がいないのだ。
…誰一人。
「この村一つ、全滅のようだ。…どうしたエレン。」
殺された村人をじっと見て何か考え込むような仕草をしていたエレンをナルサスが気にかける。
『殺された村人の達の致命傷の位置が下半身より下なのが奇妙だと思って…。』
腹部だったり太ももや足を鋭利なもので切り落とされていたり。
盗賊に襲われたのならこのような死に方はしないはずだ。
「あぁ。たしかに奇妙だが、とにかく夜が明けたら皆を葬ってやろう。今日はどこか休める家を借りるか。」
「そうだね。」
『私はもう少し村を見回ってきますね。』
「だめだめ!」
『アルフリード?』
まさか引き止められるとはエレンは予想外だった。
「暗くなったらあまり動かない方がいいよ!盗賊とか出るからさ――、」
『――!ナルサス様、下!!』
「――っ!!」
馬が突然鳴いた。
それと同時に地面からナイフを持った右手だけが姿を表し、ナルサスを襲う。
とっさの判断でかろうじて回避できたが、かすかに靴底をナイフがかすった。
「な…なにこれ!?地面から手が生え…て、」
『アルフリード下がって!ナルサス様!』
「――っ、」
最初の一撃をかわされた“手”は再びを地中へと消えた。だがまだいる。それは確かに感じた。
こちらの気配を伺っているのだ。
『(これは…、本で呼んだことがある。確か…、)』
“地行術”(ちこうじゅつ)
地面を自在に移動する魔道の一つ。
だが所詮おとぎ話のひとつに過ぎないとしか思っていなかった。
「…っ、」
最初は右手だけだった手が次には左手も一緒になりナルサスを襲う。
この手が、この村の住人を殺したというのなら納得も行く。
「村人たちの傷が下半身だけだったことに合点がいった…、」
『足、もしくは高くても腹までしか届かなかったから…。』
だから皆そんな死に方をしていたのか。
奇妙な事実がようやく理解出来た。
この手に突然襲われたからみな何もかも途中だったのだ。炊事も洗濯も家業も。
「どうしたらいいの…、ナルサス…、」
『アルフリード、』
「お主、樹に登れるか?」
「か、簡単だよ!」
「ではそこらの樹に登っていろ。なるべく高くだ。エレン、アルフリードを守ってやってくれ。」
『はい!ナルサス様は!?』
「あんたは大丈夫なの!?」
「銀仮面をお主からもらって銀貨にかえるまでは大丈夫さ。さぁ急いで。」
ナルサスの冗談を返す余裕は今の彼女にはなかった。アルフリードは不安そうに一人安全な樹に登る。その間をエレンが剣を抜いて守った。
その時だった。
地を這うようにして移動していた黒い影がすぅとエレンの前に姿を現したのだ。
それは奇妙な仮面で顔隠し、黒いマントで格好を隠した者だった。
エレンの姿を視界に確認した途端、気味悪い声を上げたのだ。
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