第4章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「つらい思いをしたな…。だがよく生き延びていてくれた。殿下もお主が無事と知れば喜ばれるだろう。」
『アルスラーン殿下はご無事なのですか!?お怪我はされていませんか!?』
すがるようにダリューンを見上げる。
その目は心配無用と言っているかのように、無敵に笑っていた。
「怪我をしておるのはお主の方であろう。」
『え、あ、私、は…、』
横から入ってきた言葉にギクリとする。
意外と鋭いんだな、とエレオノールは改めてナルサスと名乗る男性を見た。
「時に、この娘は誰なのだ?ダリューン。」
「この者は…、」
『申し遅れました。私は万騎長サームの子、エレオノールと申しますナルサス様。どうかエレンとお呼びください。』
「サーム殿の?それは初耳だな。あのサーム殿にご令嬢がおったとは…、」
「剣術と頭のキレはサーム殿譲りだ。それそこらの兵士より十分頼りになるぞ。」
『買いかぶり過ぎにございます…。』
「ほう。あのダリューンにそこまで言わせるほどの者か…。面白い。ぜひアルスラーン殿下にお力添えいただこうか。」
『もとよりそのつもりでございました。微力ではありますがどうぞお役立てください。』
雰囲気でわかった。
ナルサスという人は知略を得意とする方なのだと。
とにかくこれ以上ここで話してても時間の無駄なのでどうせならアルスラーン殿下も交えて話したい。
そう考えた三人はひとまず待ってくれている主の元へ帰還することにした。
『ナルサス様、後ろに乗せていただけますか?』
「ん?かまわんが。」
二頭しかない馬。
ナルサスはてっきり気の知れたダリューンの方の馬に乗るものだと思った。
ダリューンはダリューンでこちらに乗るものだと思っていたらしく、意外な顔でエレオノールを見る。
『もし敵に襲われでもしたら、ダリューン様が単騎で動けたほうがよいかと思って…』
「あぁ、なるほど。“そういう”ことか。」
「??」
なにかを察した様子のナルサス。
さてはこの娘…。
出会って数分しか経っていないというのに、一瞬でこの娘の心中を察したナルサスであった。
第4章・完 2022/08/28