chapitre.1
夢小説設定
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「あなたが求める物は“この世界”には存在しないわ。」
次元の魔女が言ったある言葉をセイは聞き逃さなかった。
『…では、どこへ行けば手に入りますか?』
「不老不死の法なんざ、なぜ欲しがる。」
『それはあなたには関係の無いことです。』
左側の刀を手にした体格のいい高身長の男性に口を挟まれたが、セイはきっぱりと言い捨てる。
男性はちっ、と悪態をついてそっぽ向いてしまった。
「ここではない別の世界。けれど、どこの世界にあるのかまでは私にも分からない。私に出来るのは別の世界へ移動する術を渡す事だけ。」
『ではその術を教えてください。』
「いいわ。…ただし条件がある。」
『条件…?』
「そこの三人と共に行くこと。」
―─!
無表情だったセイの顔が少しだけ反応を見せた。三人、と言われた先客達をまた一人一人見渡した。
右側にいた、もこもこの上着を来た金髪の蒼い瞳の細身の男性。セイと目が合うと手をふりふりする。
左側にいた、黒髪・黒いマントを身に纏う男性は相変わらずそっぽ向いたままだ。愛想の欠片もない。
そして最後に、正面にいた少女を抱きしめる少年を見る。誠実で素直な男の子のようだと思った。
「彼らもまた違う世界へ行くことを望んでいる。けれど一人一人に異世界へ移動する術を渡すには対価が重すぎる。…けれどあなたを含む四人、一緒に払うならギリギリってとこかしら。」
『……。分かりました。』
「なにいってんだてめー。」
「ちょい静かに頼むよぉ、そこの黒いの。」
右側の男性が左側の人におちょくったように指摘するものだがら、黒いのじゃねー!とガーッと怒ってくる。怒りっぽりひとなのか。
「ひとりずつではその願い、かなえることは出来ないけれど四人一緒に行くのならひとつの願いに四人分の対価ってことでOKしてもいいわ。」
「俺の対価ってなんだよ。」
「…その刀。」
「なっ!銀龍はぜってー渡さねぇぞ!」
取られてなるもんかと彼は銀龍という銘の刀を次元の魔女から遠ざけるも、今異世界に行く方法を知る者は彼女だけだと理解すると仕方なく渡した。
「絶対“呪”(シュ)を解かせたらまた戻って来て取り返すからな!」
『…(シュ…てなんだろう。)』
聞き慣れない単語を疑問に思いながら彼と魔女のやり取りを見ていたセイはその次に魔女は金髪の男性の方を見る。
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