chapitre.2
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「今___鳥__何飛__連__?」
「KUO!ℌË~~<~ÿ~?」
『待って全然わかんない!ファイさんに至っては何言ってんのか、さっぱり分かりませんよ!?なんて言ってるんですかそれ!』
「セイ××、×××!!!」
『あー!ごめん小狼、聞き取れない――、ん?』
小狼が手にしていた紙を見ると、正義君を攫った犯人からのものらしいメモである。可愛い便箋と筆跡だ。
~阪神城で待つ~
そう書いてはいるが今ここにこれを解読出来る者がいない。かろうじて阪神城という単語は理解出来るが。
ここへ行けばいいのだろうか。
先日小狼が絡まれたばかりだし、昨日絡んできた連中の誰かからのものかもしれない。
阪神城といえば、いかにもバリバリの観光地っぽい。看板も多いし、辿り着けないこともないだろう。なにより高い建物ばかりのこの場所に城なんてものがあれば目立ちもするはず。
『小狼、黒鋼さん、ファイさん!阪神城へ行きましょう!』
「セイ××!」
「阪神城■_行××▲!?」
「ⅢℬKø~~!?」
『あー全然駄目、ファイさんの言葉は本当に分からない…!』
ファイは耳をとんとん叩いて、黒鋼さんは耳をほじっている。そんな二人に小狼は焦った顔をする。
まだかろうじて黒鋼さんと小狼の言葉は単語ごと聞き取れるがファイさんの言葉に至っては皆無。
巧断という文字に反応が違った時、空汰さんが私と小狼と黒鋼さんは漢字圏、ファイさんは違うと言っていたのもここで分かった。
さっきと違うところなんてないのに…!
いったいどうして!?と思っていると、
――モコナ!
ここで久しぶりに全員の声が一致した。
モコナだ。モコナがいない。
つまりモコナが異世界から来た自分たちの翻訳機の役割を果たしてくれていたのだ。
だか原因が分かったところで通じないものは通じない。セイは道の脇に置かれていたフリーマップを手にし、“阪神城”という文字を探す。
『あった!ここだ。小狼、黒鋼さん、ファイさん!』
マップを広げ、城の絵を指さす。
小狼と黒鋼さんは“阪神城”という文字と私のジェスチャーで分かってくれたようだが、ファイさんはいまだ?を飛ばしている。
とにかくだ。行き先はわかった。
小狼と黒鋼さんは大丈夫だ。
問題はファイさん。まったくわかってなさそうなのでセイは彼の手を取り、行く方向を指さす。
それには彼もわかってくれたようで、うんうんと頷いてくれた。
こうして小狼と黒鋼、セイに手を引かれるファイの四人で連れ去られた正義君とモコナの救出に向かうのだった。
皆と言葉が通じなくなってからの道中は、そりゃあもう大変だった。言葉の壁の大きさと、モコナの偉大さをこれでもかというほど実感した。
漢字の通じる上に意思疎通を図ろうとしてくれる小狼が一緒にいてくれなかったら挫けてもうきっと泣いていたに違いない。
小狼と一緒にマップを見ながらようやく目的地にたどり着く。
「セイ××、阪神城××××!」
『やっと阪神城に着いたよ小狼!』
「ℌℬø~~~」
「面倒◎▲」
『黒鋼さん、通じてないと思ってるでしょう。今のは分かりますからね。』
いまのはきっと、めんどくせーなぁ。と言ったのだろう。
やっとの思いで辿り着いた目的地の阪神城を達成感いっぱいの顔で見上げると遠くのお空、天守閣にそびえるしゃちほこに白いものが見えたような気がした。ゆらゆらと風船みたいに揺れているそれは、私達の旅の仲間。
「モコナ!正義君!」
「あんな所にいるよー」
「楽しそうじゃねえか、白いほうは」
『正義君!モコナ!あんなところに!?』
――あ。
『通じた…?』
「通じてるな。」
「うん、わかるね。お互いが何しゃべってるか」
「ということはやっぱりモコナが…、」
「翻訳機の代わりをしてたってことだねぇ」
ほんとにもう一家に一人は欲しいくらいのお役立ちっぷりである。
異次元に移動させてくれたり、
翻訳の代わりをしてくれたり、
りんごを丸のみしたり。←?
もうすこし言葉が通じる喜びを分かち合っていたかったけど、モコナと正義君の身に何かあってはいけないと、気持ちを切り替えて猛ダッシュで阪神城へ駆け出していた。
辿り着いて見れば、戦いの場はライブ会場状態。大勢の観客達。
一体なんの騒ぎだろうか。
そしてモコナと正義君誘拐犯の正体は、可愛らしいアイドルだった。
彼女の名前はプリメーラ。何でも目的は小狼だったようだけど、お仲間さんが間違えて正義君を攫ってしまったんだとか。そして一緒にいたモコナも攫われてしまい…。何とも脱力してしまう真相である。
攫っといて宙吊りにするのもどうかと思うが…。
「早く二人を降ろしてください!」
「だめよ。返して欲しかったらあたしと、勝負しなさい♪」
プリメーラコールの響き渡るアウェイでこれから戦わないといけないのか。
黒鋼さんの言葉を借りるならこれはめんどくさい、だ。
「登れるところを見つけないと!」
『私の術で足場作ろうか?一人分の足場くらいなら…』
「大丈夫だよー、オレ、上いけるかもしれないからー」
とファイ。
「階段、分かりますか!?」
「ううん。でもいけると思うー」
「どうやってだ。」
黒鋼の問いにファイはオレの巧断に手伝ってもらって、というとふわり。と巧断が姿を現す。
彼の巧断もまた大きな鳥のような姿をしていた。
.