ACT.01
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タッタッタ──、
暗い夜道、一つの足音。
『約束すっぽかしてたっ。パンネロ怒ってるだろーなー。』
怒ったら怖いんだよなー。…意外と。
等と百面相をしながら道具屋に向かう■■。
昼間、必ずお店に顔を出すとパンネロ、ヴァンと約束したのをすっかり忘れていたのだ。
幸い、ダウンタウンの出入り口から道具屋まではそう遠くない。…が、その短い距離でさえ■■を焦らす。
……それほど怖いのだろうか、パンネロが。
『パ、パンネロ~?…、』
すでに閉店した道具屋で、棚を整理するパンネロの姿を発見。しかしその面影は昼間とは違い、不安が見え隠れしている。ワンテンポ遅れてパンネロは、はっと名を呼ばれた事に気づき入り口に視線を向けた。
「■■!遅かったじゃないっ、私ずっと待ってたんだよ。」
『ご、ごめん…。忘れてて…』
「まぁ、そんなことだろうと思ってたよ。でも来てくれて嬉しい!ミゲロさんとヴァンが居ないのが残念だね。」
と、つとめて明るく振る舞うパンネロ。…こりゃ何かあったな…。
『どうした?』
「へ?なにが?」
『顔色が良くない。…何かあった?』
もう一度優しく聞き返せば、パンネロは今にも泣きそうな表情をする。
「■■には、何でもお見通しだねっ…。」
『そんなことないよ。これでも苦労してる。みんなのこと、知るのに。』
ふっ…と苦笑いを零せば、パンネロは突然、隠していた不安を解き放つ。
「ヴァンがねっ、まだ戻ってこないの!昼間、執政官の演説を聞いて“ダルマスカの物をダルマスカ人の手に”って言ってて…。」
『…それで?』
原因はやはりヴァンか。
無茶してパンネロを心配させているようだ。おまけにまだダウンタウンに帰ってきてないんだとか…。
「演説の後、ヴァンはギーザ草原へ出て行ったの。私も後を追いかけて…、大した事じゃなかったし、すぐラバナスタに帰って来たんだよ。」
…でも、と言葉を濁すパンネロ。
店の手伝いがあるからと、そこでヴァンと別れたまま、会ってないそうだ。不安がパンネロの心に芽生え、徐々に膨らみ、隠せなくなる。
「どうしよう■■!!ヴァンもしかしたら王宮に忍び込んだかも知れないっ!」
『はぁ!?なに考えてんのあのバカっ…、』
こちとら大人しくしてようと決めていたのに…。
捕まったらお叱りだけじゃすまないし、ミゲロさんでも庇えない。
ヘタすりゃ牢獄行きだ。そんな事も踏まえて行動したのだろうか…。…いや、していないだろうな…、絶対。
『私、ダラン爺の所行ってみる。ヴァンのヤツ行ったかもしれないからさ、』