ACT.07
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サブコントロールルームにさしかかった時、ヴァンが何かを発見する。それはアルフィナがヴァン達と合流する前に見つけた端末機と同じものだった。
おそらく用途も同じだろう。
『これはセキュリティーシステムの端末機よ。これでこのうるさい警報も操作出来るんだけど、その為にはIDカードとパスワードが必要───』
そう話すアルフィナの目の前にそのIDカードが差し出された。
『─なん、だけど…。…、一体どこでそれを…』
差し出されたIDカードの持ち手を辿るとそれはバルフレアだった。
「空賊は抜かりないの、さ」
驚くアルフィナは端末機を手慣れたように操作するバルフレアの手元を覗いた。最後にエンターキーをポンと押すと、あのけたたましい警報がピタリと止んだ。
『このカウントは?』
「警報を止めてられる時間だ。さて、急ぐぞ。あと50秒しかない」
端末機の画面には55、54、53…と減っていくカウント。ここはサブコントロールルームだ。直ぐに本線が感知し、システムを修正するだろう。
時間がない、と再び走り出したアルフィナ達。
すると通路の角で誰かと鉢合わせた。
一瞬帝国兵かと思い構えたアルフィナだったが、それも直ぐに解いた。
それはパンネロとラーサーだった。
「ヴァン、アル──」
小さなパンネロの声。
横並びに駆けていたヴァンとアルフィナに飛びつくように抱きつくのだった。
2人はそれに答えるように優しく抱きとめる。
「ごめん、もう大丈夫──」
『遅くなってごめんね、パンネロ』
まるで長い間、会ってなかったような感覚だ。時間的にも、日にち的にもそれ程過ぎていないはずなのに。
そんな3人にラーサーが駆け寄る。
『ありがとう、ラーサー』
「いいえ。僕はあなたとの約束を果たしたまでです」
『うん。だから、ありがとう…』
パンネロを離し、アルフィナは身長差からラーサーの頭を優しく撫でた。少し照れくさそうにしたラーサーはウォースラ達に振り返る。
「ギースが気づきました。早く脱出を」
一行を見回すラーサーはウォースラで視線を止める。
「アズラス将軍ですね。僕と一緒に来て下さい。先回りして飛空艇を押さえましょう」
「正体を知った上で逃がすのか」
ラーサーの態度に解せない様子のウォースラ。あの疑い深い目をラーサーに向けた。
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