ACT.07
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
…とは言ったものの、
『…ここどこよー!』
とりあえず叫んでみる。が、その声すらも警報にかき消された。
あぁ…、私も泣きそう…
1人とぼとぼ艦内を歩く。すると、前方に帝国兵に連れて行かれる女性が見えた。──アマリアだ!
咄嗟に死角へ身を隠す。
その時、私の心臓がどくどくと高鳴った。
向こうは私だって気づいてくれてるだろうか…。…否、覚えてくれてるだろうか。
考えている間にも、アマリア改め“アーシェ殿下”は帝国兵に連れられ艦内の奥へと姿を消した。
『あの場所は…』
ちょうど見上げた壁には艦内の地図が。アーシェ殿下が連れて行かれたのはおそらく第一栄倉。
このまま1人で突っ込んで行ってもかまわないが…
『丸腰…なんだよね私。ははは…』
いや、全然笑えないから。絶対ムリ。剣を装備していたはずなのに、今は本体を無くし、役割を果たせていない鞘しか持っていない。
魔石鉱でバッガモナンに掴まった時、剣を鞘から抜かれてしまったのだ。
今度あったらただじゃおかないから。(…。)
『…となると…、ヴァン達と先に合流すべきか。…もしくは、脱出艇を確保しに行くべきか…』
むむむ、と不気味な(…)唸り声を出す。
すると、ガチャガチャと音がしたかと思えば、思いっきり帝国兵に見つかってしまう。ピンチ!
「ここにもいたぞ!」
『い、いませーん!』
「侵入者の仲間だ!捉えろ!」
大人しく執務室でパンネロと待ってた方がよかったかも私!!
などと言ってる内にあっという間に囲まれてしまうアルフィナ。だが狭い通路がありがたく感じた。
すぐさま構えると、1人の帝国兵が斬り掛かってくる。
アルフィナは身軽に高く飛んで避けると、掛かってきた帝国兵の頭を踏み台にしてさらに飛躍し、次々と踏み越え、帝国兵の群れを飛び越え、抜け出すことに成功した。
『逃げるが勝ち!』
うろたえ、もたつく兵士を無視し、アルフィナは脱出艇を確保するべく、格納庫へと駆け出した。
おそらく格納庫は今居る階より下だろう。
今自分が走っている階のエリアには格納庫の文字も、その広い空間も先程見た地図には描かれてなかった。
となるとアルフィナは下へ降りる階段を探しはじめた。何度も帝国兵に見つかるも、時には倒したり、時には逃げたりと通路・エリアを駆け回った。
…その途中…、
『…あ。なにか発見』
格納庫っぽい雰囲気が漂うエリアで、何かの端末機を見つけた。なにやら赤いパトライトが光っている。
そしてこの止まない警報…。
『ほほーう。』
久しぶりにイタズラ心が蘇ったアルフィナだった…──。
.