ACT.07
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「信じても…いいんでしょうか」
不安気にパンネロはラーサーの目を見つめ返した。
「僕の名誉にかけて。兄もきっとわかってくれます。僕を…兄を信じてください」
──ガン!
「「 !? 」」
突然、窓ガラスを殴る音がした。振り返ると殴ったのはアルフィナだ。
「…アルフィナ…さん?」
「どうしたの…?」
心配そうにラーサーとパンネロが声をかけるがアルフィナは返事をしなかった。
『“ヴェインを信じろ”なんて…、そいつに家族を…、…愛する人を奪われた人に、簡単に言わないでくれる…?』
「──!、すみません…」
アルフィナは顔を見せなかったが、握る拳が震え怒りと悲しみに感情が溢れそうになるのを堪えているのだとラーサーはわかった。
「無神経なことを言いました、…すみません。でも!僕は必ずお2人をお守ります。それだけは─」
その続きは、突然鳴り響いた警報によりかき消される。
「な、何!?」
『ラーサー、これは…っ』
けたたましい警報音に驚く、。
異常でも起きたのか、聞き慣れない音に不安が掻き立てられる。しかしラーサーは冷静だった。
「大丈夫です。言い遅れましたが、実は先程、オンドール侯爵の屋敷に侵入した者達がこのリヴァイアサンに連行されてきたんです。」
『侵入者…?』
「はい。恐らく、ヴァンさん達ではないかと…」
まさか連行という形で乗り込んで来るとは…。とうていヴァンの考えることではない。…となると、バッシュ小父様かバルフレアあたりの作戦だろう。
『この艦にいるのね…』
そう呟くとアルフィナは1人、執務室の扉に向かった。
「アルフィナさん!?」
「アル、どこへ行くのっ?」
扉に近づき、顔だけ振り返る。
『ラーサー、さっきの言葉…信じてるから。彼らと合流するまでパンネロを守って』
「アルフィナさん…。─はい!必ず」
力強く頷くラーサーにアルフィナはニコッと笑い、パンネロに言葉をかけた。
『必ず戻るから、もう少しだけ待ってて。ヴァンと一緒にラバナスタへ帰ろうねパンネロ』
「…うん。今度こそ絶対だからね」
心配するパンネロをラーサーに任せ、アルフィナは執務室を飛び出した。“侵入者”達と合流するために…──。
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