ACT.07
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物影から出口の様子を覗いた。
ラモン、アルフィナ。そしてパンネロが帝国のジャッジ、オンドール侯爵と会話をしているようだ。
すると話が付いたのか、オンドール侯爵は頷いて見せ、ラモンは優しくパンネロの手を引き、アルフィナを伴って階段を上がり始めた。
その様子に珍しくヴァンの眉間にシワが寄る。
「なんでアルとパンネロが……なに考えてんだよラモン」
「ラモンじゃない。ラーサー・ファリナス・ソリドール、皇帝の四男坊。ヴェインの弟だ」
「─!、あいつ!」
慌てて飛び出さん勢いのヴァンにフランが宥めた。
「大丈夫。彼、女の子は大切にする」
「フランは男を見る目はあるぜ」
なんたって俺の相棒だからな。と含まれているであろう彼のセリフはとりあえず流して。
そのセリフにとりあえず落ち着きを取り戻すヴァン。
ただ、バラけてしまった一行はアルフィナの身を案じるのだった…。
なにせすぐ手が出てしまう性格の彼女がどうか大人しくしていますようにと祈るばかりである。
──…、
「そうなんだ。ヴァンも無事なんだね」
『うん、すぐ助けに来てくれるよ』
再会してすぐ、アルフィナはこれまでに起きた事を話した。するとパンネロは嬉しそうに笑い、「良かった」、と言い、ヴァン同様「アル」と呼んでくれた。
パンネロとアルフィナは今、空中にいた。帝国艦隊リヴァイアサンだ。
何故こんな事になったのかはわからない。“ラーサー”の執務室で紅茶をいただくアルフィナとパンネロ。ラーサーは机で執務をこなしながらも、何度もアルフィナ達に話しかけてくる。
「ラバナスタの帝国兵は少しやり過ぎのようですね。僕の方から執政官に言っておきます」
『え?』
ソファに腰掛けるアルフィナは顔を上げた。
「ヴェイン・ソリドールは僕の兄です。」
『──…!!』
思わず私はソファを立ち上がった。カップの紅茶が波立つ。
「すみません…。嘘をついて…」
『…別に怒ってないわ。…ちょっと、驚いただけ』
「アル…」
「アルフィナさん、パンネロさん、ソリドールの男児は人々の安寧に尽くせと教えられて育ちます。必ずあなた方をラバナスタへ送り届けます。」
おもむろに席を立ちパンネロの前に跪くラーサー。その真剣な瞳に少なからず信用出来た。
アルフィナはカップをテーブルに置き、窓際に寄った。
『……。』
みんなと離れているのが、とても悲しくて寂しい…。
ヴァンとは一日中いることが日課だ。そこにパンネロがいなかった事さえも寂しかった。
今はパンネロがそばにいるがヴァンが居ない…。一体いつになったら3人揃うのだろうか…。もしかしたら…、
と、くだらない思考に頭を振った。
バッシュ小父様もバルフレアもフランも…。みんな無事だよね…?
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