ACT.06
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「破魔石は普通の魔石とは逆に魔力を吸収するんです。人工的に合成する計画が進んでいて、これはその試作品。ドラクロア研究所の技術によるものです」
『へぇー、』
…などと言ってはいるが、ラモンの口から出た単語に頭が理解することを放棄したため実は理解出来てなかったり…。
ヴァンとアルフィナには到底理解出来ない言葉をつらつらと並べるラモンは壁に寄り、魔石に触れて1人呟く。
「やはり原料はここの魔石か」
そんなラモンにバルフレアは静かに近づいた。
「用事は済んだらしいな」
「はい。ありがとうございます。後ほどお礼を──」
「いや、今にしてくれ。お前の国までついて行く気はないんでね」
ラモンの言葉を遮るように言い、詰め寄るバルフレアに咄嗟に一歩後退る。
「破魔石なんてカビ臭い伝説、誰から聞いた?何故ドラクロアの試作品をもってる」
一歩後退れば、一歩近づいてくる。次第に逃げ場がなくなり背中が壁にとん…とついた。
「お前、何者だ?」
瞳を覗き込んでくる。
―隠し切れない…。
ラモンの脳裏にそう過ぎる。
その時─…
「バァルフレアァア!!!」
―!?
太く大きな声が空洞で響いた。名を呼ばれたバルフレアはその相手がわかったのか、うんざりしたように振り向く。
『─わっ!』
なんと一番近くにいたアルフィナがバッカモナンに捕まってしまう。
「アルフィナ!」
剣に手をかけるバッシュが叫んだ。
首を羽交い締めにされたアルフィナの足は辛うじて地面に着くくらいで。
しかも最悪な事に、バッカモナンはアルフィナの剣を鞘から抜き取ると、後ろに投げ捨ててしまう。
『あ!私の剣!』
「黙ってろ!
バルフレアァ…、ナルビナではうまく逃げられたからな。会いたかったぜ」
バッカモナンを含め、3人の部下を引き連れやってきた彼ら。各々に凶器を振り回す。
「さっきのジャッジといい、そのガキといい。金になりそうな話じゃねぇか。俺も一枚噛ませてくれよ」
「頭使って金儲けってツラか?お前は腐った肉でも噛んでろ。それと、いい加減そいつを離さないと痛い目に合うのはそちらさんだぜ?」
毎度お馴染みの茶化したセリフ。“そいつ”とはもちろんアルフィナのことだ。
バルフレアの瞼の裏には、シメ上げられるバッカモナン達の姿が容易に想像出来た。
「バルフレアァア!!!テメェの賞金の半分はそのガキで穴埋めしてやらあ!!!」
「この野郎!いい加減アルを離せよ!パンネロをどこへやったんだ!」
言われてみればパンネロの姿ない。その事にヴァンは激昂し怒鳴った。バッカモナンは視線をバルフレアからヴァンに移す。
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