ACT.06
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「ルース魔石鉱はこの先だ。最近あそこの魔石は品薄らしいが」
メインストリートの先を見上げバルフレアは言う。
同じようにアルフィナ達もビュエルバを見上げた。
「魔石鉱へ行かれるのですね」
……?
突然、後ろから声を掛けられた。
幼い男の子の声だ。一行は揃って振り返る。
「僕も同行させてください。奥で用事があるのです」
そう話す黒髪が印象的な少年。ぱっとみた感じ12、3歳くらいだろうか。見るからに上質な服に礼儀正しい姿勢は彼がどこかの貴族と思わせる。
「どういう用事だ?」と、警戒心を見せるバッシュ。
少年は、
「ではあなた方の用事は?」
と、質問を質問で返してきたものだから、バッシュは言葉を詰まらせた。まさか、誘拐された友達を助けるため、賞金稼ぎとドンパチしに行く、などと言うわけにもいかず。
結局、バルフレアが了承した。
「…いいだろう。ついてきな」
「助かります」
「俺達の目の届く所にいろよ。その方が面倒が省ける」
「…お互いに」
ターミナルの入り口に集まる帝国兵をちらりと見、少年は意味深な視線を向けるのだった。
『いいの?バルフレア』
一番面倒事がキライそうなバルフレアが承諾したことに少し驚いた。
「あぁ、余計な詮索されなきゃ問題ない。一緒に行くだけだ、自分の身は自分で守るだろ」
そう話すバルフレアの視線の先では離れた所でヴァンが少年に名前を尋ねていた。
「お前、名前は?」
「はい。ラ──ラモンです」
「わかった。たぶん中でいろいろあるけど心配ないよ。なぁバッシュ」
・・・・。
数秒の沈黙。
引きつった顔で互いに見るバルフレアとバッシュ。
はぁ、とため息をつくアルフィナとフラン。
ヴァンは1人、ことの重大性に気づかず周りの反応に首を傾げていた。
…あれ?、俺なんか言った?
──…、
ビュエルバ独特の入り組んだ細い路地を進む。
バッシュ曰く、吹き付ける風から建物を守る為の造りなんだとか。空中都市もだた美しいだけじゃないんだな、と私は思った。
「ルース魔石鉱だ。イバリース有数の鉱脈さ」
後ろから聞こえるバルフレアの説明を聞きながらアルフィナとヴァンは魔石鉱の入口を見上げた。
…そう、見上げた(2回目)
魔石鉱の入口はとてつもなく大きかった。
『魔石鉱っていうより、まるで神殿のようね…』
「そうか?あれは全部崩れない為の補強だ」
アルフィナの感想にバルフレアは教えた。
補強という名の巨大な石柱はまるでどこかの遺跡を思わせる。
「ここの警備は帝国兵が?」
おそらくバルフレアに聞いたのであろうバッシュ。だが、その質問に答えたのは意外にも少年─ラモン─だった。
「いえ。ビュエルバは特例を除いて帝国兵の立ち入りは認めていません」
では、行きましょうか。と先を歩く少年にバッシュとバルフレアは難しい顔をした。
『どうしたの?2人して眉間にシワ寄せちゃって』
というと、バルフレアにゴツと小さくおでこを小突かれたアルフィナだった。…痛い…。
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