ACT.06
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『初!ビュエルバ!』
イエイ!と1人異様にテンションが高い、私。思わずバンザイをするように両手を上げる。
すると、バルフレアに頭をぐっと押さえつけられた。ごめん。
「目立つ行動すんなっつったろうが!」
痛い視線に私は、う、うふ。と笑って誤魔化してみた。
ターミナルへ降り立った一行。中では、帝国兵が待ち構えていた。……かと思ったら、どうやら目的はアルフィナ達ではなかったらしい。
「いたか?」
「見つかりません」
「もっとよく探せ!」
離れた場所から通り過ぎる帝国兵を横目で見ながらアルフィナ達はターミナルを出る。
「あんたは死人だ。用心してくれ。名前も出すな」
「無論だ」
バッシュは頷く。
2人の後を追うように、ヴァン・アルフィナもターミナルを出た。
ひんやりとした風がアルフィナの髪を撫でる。
目の当たりにした光景に2人は感嘆の声を上げ、バルフレアとバッシュを追い越し景色を目に収めた。
『すごい。』
「アル!こっちこっち!もっとスゴいぞ!」
手すりを乗り出すように下を覗くヴァンにアルフィナも同じく身を乗り出した。
「すげー!雲があんなに近いよ!」
『ホントだ!鳥でもないのにこんなに高い所へ来られるなんて!』
ヴァンとアルフィナは身を乗り出したまま、手を伸ばした。
それを見ていたバッシュは大慌て。
「こ、こら!」と、危ない体制でいる2人を止めに行く。
『ねぇヴァン、ビュエルバってどうして浮いてられるの?』
「……、……知りません」
『………。』
びゅーっと虚しくビュエルバの風が吹く。
バッシュに軽く説教されたあと、アルフィナはふと疑問を口にした。
それに答えたのはヴァンではなくバッシュ。
「魔石の力だ」
『魔石?』
アルフィナは景色から目を離し、バッシュを見た。
「店など、露店でクリスタルが浮いているのを見たことがあるだろう。」
『はい。』
クリスタルバックなど、用途多彩なクリスタルは簡単に道具屋やバザーで手に入る身近な存在だ。
そのクリスタルは棚に並べられているのではなく、常に宙に浮いたまま商品になっているを初めて見たアルフィナは感動した事を覚えている。
「原理はあれと同じだ」
「じゃあここはそのクリスタルがでっかくなって上に人が住んでるってだけ?」
『おぉー…。なるほど』
「まぁ、間違いではないな」
ヴァンの短慮思考にバッシュは笑うが、アルフィナは理解していた。ヴァンとアルフィナにはどこか通じるモノがあるのかもしれない、と密かに思ったのは内緒である。
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