ACT.05
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『バルフレア!フラン!』
「あら、もうお目覚め?」
操縦席にゆったりと座る2人。どうした、とバルフレアは顔だけをこちらに向けた。
『今すぐ高度を上げて!風が来る!』
「はぁ?風なんかで飛空挺が落ちるかよ」
『そうじゃなくて!季節風!とても大きい風』
ドルストニス空域には時折、季節風が吹く。その風力は建物もなぎ倒してしまうほどのものだ。
幸い、この空域にしか吹かない風なので被害は皆無だが、時折定期便の飛空挺がやられる事がまれにあった。
「何故わかる?」
『声が聞こえたの。鳥達の声よ。風が来るって、高く飛ぼうってそう言ってた』
バルフレアはフランを見、互いに頷くと自動操縦を切り替え安定させていた高度を上げた。
どうしたんだよ、と言うヴァンに掴まってろと言い、席に座らせる。
「少し揺れるぞ」
『うわ、わ!』
ぐらっとシュトラール全体が揺れた。
だが、直撃は免れたようで揺れはすぐに収まった。
再び落ち着きを見せる機内でバルフレアは体ごとアルフィナに向け、こちらを見た。
「あの風はシュトラールでも少しヤバかったな。だが、何故わかったんだ?声が聞こえたと言うが、」
「風はヴィエラでも感じ取れないわ」
怪しさ半分、感心が半分。といった感じに2人は視線を投げた。
『別に風を予測したわけじゃない。鳥が教えてくれたの。』
「お前、鳥と話せるのか?」
『鳥限定っていうわけじゃない。昔から聞こえるの。その…、姿のないものの声というか…、つまり…、』
???、ますますわかんねぇ。とバルフレアは呟く。
『ようは死んだ人の声とか生き物の声よ。霊感っていうのかな』
言って自分でも怖くなった。
「霊感…」
成仏できなかったヤツの声ってか。
「ヒュムだからこそ成せることね。私にはそういった声は聞こえないわ。」
『でもフラン達ヴィエラ族はヒュムよりも肌が敏感なんでしょう?』
天気の予測できるし、とアルフィナは言う。フランもえぇ、と答えた。
「そろそろ着くぞ。用意しろ」
そう告げたバルフレアに従い、頷くとシュトラールはビュエルバのターミナルへと着いたのだった。
─パンネロ、今助けに行くからねっ!
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