ACT.05
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「ホントよく寝るよなアルは」
「昔、王宮の中庭で寝ている所をよく見かけた。」
そういう体質なんだろう、とバッシュは笑いながらヴァンに言った。
脳裏では、あの中庭に生える木の下で眠っているアルフィナの姿がはっきりと浮かんできたので、ますます笑えた。
父親を毎日王宮まで迎えに来ていたあの幼い頃。中庭で待ちぼうけになって眠ってしまい、いつも眠そうに目を擦りながら、苦笑いの父親に手を引かれていく姿をバッシュは何度も見た。
ヴァンはまた座席に戻ると、再び飛空挺から見える景色を眺めてい、バッシュは眠るアルフィナに付き添うように側に腰掛けていた。
どうやら、自分の気づかない所で無意識にアルフィナを気にかけているようだ。
戦友の大事な忘れ形見の娘なのだから、心配するのも当然か。と、完結し、苦笑いするバッシュだった。
──…、
ここは夢の中。
真っ白な空間をアルフィナはフワフワプカプカ浮いていた。
まるで揺りイスに座っているような揺れを感じる。
ほんのりと暖かい空間が心地よくてさらに深く眠りについてしまいそうだ。
《───…、》
『─?、…誰?』
ふと声が聞こえた気がした。
もう一度聞こえないかと、よく耳をすませた。
《─風が来る…》
『…風?』
小さな甲高い声は、まるで何かを知らせようとしていた。
《風が来る…》
《高く高く飛ぼう》
『…飛ぶ…?』
なんだ?とアルフィナは首を傾げた。すると、突然重力に惹かれるように体がぐんっ、と引っ張られた。
『わっ!、な、なんだ!?』
──…、
『───…、…!』
「─!?、どうした、急に」
ガバッと飛び起きたアルフィナにバッシュは驚く。
アルフィナに聞いたが、聞こえてなかったのか、辺りをキョロキョロし、数回首を振ったあと、バッシュを視界に入れた。
『バッシュ小父様!バルフレアとフランは!?』
起きて第一声がこれなもんだから思わず首を傾げたが、操縦席にいる、と指を指し、教える。
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