ACT.05
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砂海亭を出る間際、アルフィナはふと振り返り、ミゲロさんを見た。
『ミゲロさん、あの…』
「何があったか知らんが、2人共…いや3人共無事で帰っておいでよ」
何も聞こうとしないミゲロさんにアルフィナは申し訳ない気持ちになった。
『…うん。いろいろ心配掛けてごめんなさい…。私、もう大丈夫だからさ。ヴァンとパンネロと、3人でミゲロさんの所に帰ってくるよ。必ず』
ミゲロさんは何も言わず、ただ優しい目で何度も頷いたのだった。
『だから…、その…、…い…、行ってきます!』
「あぁ、いっておいで。無茶だけはせんでおくれよ」
笑いながらミゲロさんは手を振る。アルフィナもそれに答えるように振り返し、旅立ったのだった…──。
“行ってきます”
それは、無事に帰ってくる為のおまじない──。
──…、
ラバナスタの西門には飛空挺のターミナルが設けられている。
そこでは都市と都市とを繋ぐ定期便が運営していたり、また個人用ターミナルも設置されていた。
バルフレアの飛空挺はそこに隠されていた。
1人先を進むバルフレアの後を追う。
「シュトラールだ。見事なもんだろう」
自慢気にバルフレアは愛機を紹介する。飛空挺を間近で見て興奮したヴァンとアルフィナは我先にと駆け出す。
「すごいな!ホントに空賊なんだ!」
『綺麗な機体だね!』
「おれの首で飛空挺(フネ)が買えるぜ」
シュトラールを見て喜ぶ2人にバルフレアもつい鼻が高くなる。
自慢気に話すなど、少し子供っぽい所が垣間見えた。
飛空挺全体を眺めていたら、下のタラップから小さな生き物がテトテト、と降りてくるのが見えた。
緑色のつなぎで工具片手にこちらに歩いてくる。バルフレアは慣れたように話し掛けた。
「おぉ、お疲れ。もう行けるか?」
「キュッ!」
と可愛らしく鳴いてみせた彼(?)にアルフィナは胸がキュンとなるのだった。
遠くから見ても小さかった彼は、近くで見てもやっぱり小さかった。
頭から生えたポンポンを足しても、アルフィナの腰辺りまでしかない彼らを人は“モーグリ族”と呼ぶ。ちなみに名前はノノ、らしい。(バルフレアに聞いた)
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