ACT.05
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解放軍のアジトを出て、ダウンタウンの街道を3人で歩いた。
隣を歩くヴァンがじーっと私を見つめてくる。
『何、』
「ホントに■■?」
何かと思えば…
『私以外の何に見えるのよ』
「だよな」
と、1人納得のヴァン。
「アマリアか…、あいつも開放軍だったんだな。」
「会ったんだな。」
バッシュが振り返った。
『ナルビナ送りになる前に、少しだけ』
「きっつい感じでさ」
「君達は私の道に幾度となくからむ。奇縁だな」
「迷惑だよ」
うっとうしそうにヴァンがすかさず言う。バッシュは苦笑いし「すまんな」、と付け足した。
「迷惑ついでだ。最後に頼みたい。バルフレアに会わせてくれ。今要るのは足だ。」
「え、バルフレア?」
え、なんで?、といった感じにヴァンとアルフィナは首を傾げた。
確かにフランは「しばらくラバナスタにいる」、とは言ったがどこにいるかまでは聞いていない。
可能性が高いのは宿屋か情報が集まる砂海亭。後は、道具屋、武器・防具屋に魔法ショップ…くらいしか思いつかない。
となると…
『んー…、とりあえず砂海亭行ってみる?トマジならバルフレアの情報持ってるかもしれないし』
「そうだな、それが一番早そうだ」
砂海亭に行こう、という事でバッシュを連れて、ダウンタウンを出たのだった。
その道中…、
バッシュがアルフィナに話しかけてきた。
「やはり染めていたのだな、髪は」
『あ、はい』
きれいな金髪から、もとの栗色の髪に戻り優しい雰囲気を纏う。
「それにしても、何故そんなにボロボロなんだ?」
バッシュが苦笑いし、アルフィナを頭のてっぺんから足のつま先まで見回す。何があったのか、脱獄してきた時よりさらにボロボロのドロドロだった。
「なんかあったのかよ。顔も腫れてるみたいだし…」
心配気に見るヴァンにアルフィナは相変わらず笑って答えた。
『うん、あったあった!
“グループ抜けたい”って言ったら殴るわ蹴るわのもう大騒ぎ!』
『おかげで歯がなくなった』、と言うセリフに一瞬耳顔が青ざめるが、本人気にしていないのか、へらへらと笑うだけだった。
「不良やめたのか?」
と、驚き聞くバッシュに「はい。」、とアルフィナは元気よく答える。
脱獄の途中、ヴァンからアルフィナが不良娘だと聞かされ、何があったのか心配したが、足を洗ったというのならとりあえず一安心だ、と思わず安堵のため息をこぼすバッシュだった。
「その顔も仲間にやられたのかよ」
『あ~…、違う違う。これは叔母様に。久しぶりに屋敷帰ったら運悪く鉢合わせちゃってさ、』
「この不良娘!!!」
『──…ってひっぱたかれた。』
あはは、と今度は苦笑い。
それよりもヴァンはアルフィナに叔母と呼ぶ存在がいたことに驚いた。
「じゃあ孤児じゃないじゃん」
『あのときは咄嗟にそう言っちゃったの。』
「ふーん」
いかにも納得がいかない、という顔をするヴァンにアルフィナは苦笑いが隠せない。
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