ACT.03
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1人先行くバルフレアを追うように、■■達も先を進んだ。この先に“大物”がいると予測しながら…。
『………。』
少しずつだが決心が固まりつつある。まだ少し混乱しているが迷いはたなくなりつつあるように思う。
私の前を歩く将軍の後ろ姿を見て、何かが見えてきた気がするのだ。いろんなものが。
『…あの、さ…、』
「……。」
…見事無視されてしまったが、気にせず続けてヴァンに話しかけた。
『別に今すぐ決めなくったっていいと思うよ。』
「──…!!」
ピクリと反応し、ヴァンは■■を見た。横顔で語る様子は、一言一言考えて、思っている事を伝えようとしている。
『憎いなら、憎いままでいいと思う…今は。』
「…今は…?」
『うん。将軍は大人だから、…きっとヴァンの気持ち、受け止めてくれるよ。だから、もし…ヴァンの将軍に対する気持ちが前向きになってきたら、その時は…、』
「─……、わかったよ…。」
言いたい事、上手く伝わっただろうか。不安になり、顔を向けるとヴァンの悩むような横顔が目に入った。…きっと心の中で葛藤してるんだ。
後方を歩いていた■■は、前線で戦う将軍の隣に躍り出た。
『──はぁっ!!』
モンスター相手に刀を振り捌く。隣で将軍が見事…、と呟いた。
「見覚えのある剣捌きだと思っていた。…スコールに教えてもらったのか?」
『はい。いつも半泣きになりながら叩き込まれました。』
あはは、と笑う。
そうしてくれ、と頼んだのは他でもない、自分なのだが。
「そうか。…左手の握る位置をもう少し下に、下げた方がいい。」
『 ?、』
「どうやら君は“癖”までスコールに似てしまっているようだな、」
くっ、と笑われた。…が、それよりも■■は自分の刀を握る手を見つめる。
確かに、柄を握る両の手の位置が近いような…、…気がする。
とにかく、将軍の言う通りに手の位置を少し、下にずらして刀を振ってみた。
『─……!、あ。』
2、3回と振る。
その動きは、まるで流れるよう。
おぉ、と感激。
『すごいっ、振りやすくなった!』
「短刀などは短く握った方がいいだろうが、長刀は柄元と柄尻を持って両手を離して握った方がいい。」
はいっ、と元気よく返す。さすが!腐っても将軍。(腐ってないけどっ!!)
先を進むと、坑道の少し開けた場所に出た。…と思いきや、突如地鳴りが起き、驚いて辺りを見渡すと、なんと真上から“ミミッククイーン”という魔物が■■達を襲ってきた。
そのデカさ。顔を見上げないと全貌が見えない程。
この狭い空間でこのデカさは少々戦いづらい。
「ちっ、固まってるとまとめて踏みつぶされるぞ!!散れっ」
「わかった!!」
場慣れしているバルフレアが渇をいれる。
その声にヴァンも気合いを入れてミミッククイーンに立ち向かっていった。
…が、身動き出来ないヤツが1人。
『───…っっ!!!』
─■■だ。
ミミッククイーンを見上げたまま、動けないでいる。
…こわい。身体が震えて…動かない…。…こんな、大きな魔物…初めてだ…。
ズリッ…と無意識に一歩後退り。
「バカヤロウ!!何してるっ!!」
『─!!』
飛んできたバルフレアの怒声にビクッと身体が震えた。膝が震えてるのが自分でもわかる…。
そんな■■をミミッククイーンは標的にした。大きな足を鞭の様にしならせ、襲い掛かる。
『…ぁ…っ!!』
足に根がはえた様に動かない。
──…死ぬ…、…
「──Σ危ないっ!!」
『わっ!!?』
攻撃が目の前にまで迫った、その時…、
力強い衝撃に駆られた。動かなかった足が簡単に地を離れ、浮く。
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