ACT.03
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「──君は…、」
どことなく見覚えがある気がしてならない。
だが、はっきりとは思い出せず。
今更ながら、バッシュはまじまじと■■を見た。
つい負けじと大声を上げた事が恥ずかしかったのか、■■は肩身を小さくさせていた。
「つまり…、■■の親父もあの現場いたってことか…。…その前にあんたの親父って…」
片眉を吊り上げ、聞いてくるバルフレア。
『騎士団だ。将軍職に就いていた。父も調印式の日、ナルビナへ向かったんだ…。』
「なるほど、な。…で偶然現場を見た、と。」
コクン、と首を縦に振る。
納得の声色で告げるバルフレア。
それよりも、聞きたそうな顔をする将軍と、開いた口が塞がらないヴァンが気になった。
「初めて聞いた…。■■の父親が将軍?」
『…そうだ、』
「父親の名は?」とバッシュ。
少しの沈黙。答えるのに戸惑った。視線をずらし、地面を見つめるも、すぐにまた顔を上げた。
『父の名は、…スコール、』
「──…!!」
その名に反応を見せたバッシュ。
目を見開いた。
『─スコール・ウィル・ヴェスパニア…。』
「では君は…っ」
その名に確信した。
スコール…。だから懐かしく感じたのか…。
『父は私に言ったんですっ。“陛下を殺したのはバッシュ将軍ではない”と!!だから私はっ…、』
見極めたい、と思う。嘘か本当か。
疑わない。信じてみたい。そんな視線で将軍を見つめた。必死に何かを伝えようと。
「そうか、君は…。スコールの娘だったのか。どうりで懐かしく感じるわけだ。」
目を細め、見つめ返す。
その瞳はとても王を、国を裏切るようなものとは思えなかった。
視線を外し、ヴァンを見る。
「私の事はいい。彼を信じてやってくれ。彼は立派な若者だった。最後まで祖国を守ろうとした。」
…いや、と将軍が続ける、
「──弟を守りたかったのだろう。」
バッシュの知った風な口振りにヴァンが叫ぶ。
「あんたが決めるな!!」
、と。
そこへ、ずっと黙っていたバルフレアが口を挟んだ。─まるで会話は終了と言わんばかりに、
「じゃぁお前が決めろ。楽になれる方を選べばいい。」
最後、すれ違い様に呟いた言葉に■■は身体が違和感を感じたのだった…。
“─どうせ戻らない”
──…バル、フレア…?
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