ACT.03
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──“彼は無実だ”
私にそう告げたあの人の…、…父の言葉を…、信じてもいいのだろうか…。
『──…、』
…わからない…。
何が真実で、何が嘘なのか…。
――将軍は語った。
調印式のあの日、ラミナス陛下を殺害したのはバッシュ将軍ではなく、なんと将軍の双子の弟だったのだという。
双子の弟─名をガブラスという─がバッシュになりすまし、陛下を殺害、そしてレックスを偽りの目撃者に仕立て上げたのだと。
『…。』
…だから父は“陛下を殺害したのはバッシュではない”と言ったのか…。
だとしても…、そんなすぐには信じきれないのが現状だ。
頭では分かっていても、心が追いつかない。
父の言葉を疑う訳ではない。信じたい。…だが、もしかしたら将軍のせいで、父が死んだのかもしれないのだ。そして母も…
心が迷う。さっきよりも余計混乱した。
ヴァンの顔を見れば、信じるもんかっ、という顔をしている。それが“普通”、なんだろうな。
「双子の弟?出来すぎた。回りくどい陰謀だが、筋は通ってる。アイツ似てたしな、」
『?、アイツって、』
「ナルビナに来たあのジャッジだ。」
ジャッジと言われ、少し記憶を手繰る。たしか、特徴的な鎧兜を身に着けた帝国兵がいたような。
「信じられるかよ」
「無理もない。私がレックスを巻き込んだのだ。──すまなかった。」
「あんたの仲間扱いされて、兄さんは何もかも無くしたんだ。今更──」
『─でも、将軍だって被害者かも知れないんだ。…その話が本当なら、だけど…』
語尾は小さかったが、はっきりと言う■■にヴァンと将軍は驚き、彼女を見た。
「どういう意味だよ。」
冷たい言葉が■■にも向けられる。
少し怖じ気づきながらも■■はヴァンの目を見た。
『そのまんま、だ。それが真実なら将軍は嵌められただけだ。…帝国の陰謀に。』
「嘘かもしれないだろっ!?こいつの言う事信じるのかよ!!」
ヴァンは激しく■■の言葉に噛みついた。
『私だって混乱してるっ。嘘かもしれない…でも本当かも知れないんだっ!!あの日…、あの場所にいたのはレックスだけじゃないんだ!!』
「─!?」
──あの調印式の日…、あの場所には、あの人も…、
『──私の…、私の父もいたんだ!!!』
(──…!!!)
新たな証言に衝撃が走る。
あの現場にいたのは、なにもレックスだけではなかった──。