ACT.23
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『小父様はそういう方はいないのですか?』
「!?」
まさかその会話の矛先が自分に向くとは思ってもいなくて。
パンネロが入れてくれたコーヒーを派手にぶちまけそうになった。
「大丈夫?」
「だ、大丈夫っです。」
盛大にむせたのがよほど心配だったのかアーシェが気に掛ける。
「私も話すのか?」
『聞いてみただけです。』
「私も聞いてみたいです!」
アルフィナと乗り気なパンネロ。
これはどうしたものか、とバッシュは悩む。
正直に言えば、そういう人がいなかったわけではない。だがもうずいぶん昔の話でもある。
「ランディスにいたころに1人そういう女性がいたが…」
「初耳ね。」
「へぇ~、その人とはどうなったんですか?」
「簡単にいえば振られてしまったな。」
『え、そうなんですか!?意外…、』
「そうか?私が仕事ばかり優先するものだから、愛想を尽かされてしまってな…」
最後の一言に一同、あぁ…となった。
バッシュは苦笑い。
『いつかそういうのも含めてわかってくれる方が現れるといいですね。』
「きっと良い人が見つかりますよ小父様なら!」
「一応ありがとうと言っておくよ。」
自分は慰められたのだろうか、と笑う。
2人に慰められるバッシュを見てアーシェも小さく笑っていた。
『いつかそういう人と出会えたら、迷わず想いを伝えてくださいね。バッシュ小父様も…、アーシェも。』
「私…?」
実感がないのかアーシェは不安そうな素振りを見せる。まだアーシェの中にはラスラ様への想いがあるのだろう。
『いますぐじゃなくていい。この人とならって思える人に出会えたら…。』
「アルフィナ…」
『人を真剣に愛するということは素敵なことだから。恋に溺れて幸せか不幸せかは自分で決めること。それには身を滅ぼすほどの価値がある…。』
それに…、言葉が続く。
『愛する人が明日も生きているとは限らない。死んでしまっては愛してると伝えることが出来ないから。それに愛してる、と言われて嫌な気持ちになる人はいないと思うから。…よっぽどの相手でなければだけどね。』
アルフィナの言葉に一同聞き入ってしまった。
意外だった。彼女がこんなにも情熱的なことを言うとは思ってもなかった。
あの時の彼女の真剣に語る顔に思わずバッシュは見入ってしまった。
こんな顔もするのか、と…。
いつも見る喜怒哀楽の顔とはまた違う顔だった。
パンネロにそういうアルフィナはどうなのかと尋ねられていたがいなーいと笑って流していた。
実際、少し前にバルフレアに告白していたのだが…。
それは内緒の話である。
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