ACT.23
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「なんだ。」
『いえ?意外とかわいいところもあるんだな、と思って。』
「…。」
今度はガブラスがむすんとした、と思う。
その兜に隠された顔はどんな表情をしているかわからないがそんな雰囲気がした。
『ねぇ、ガブラスって本当の名前じゃないでしょ?』
「それがどうした。」
『本当の名前なんていうの?』
「なぜ貴様に言わねばならん。」
『興味本位?あなたのこと教えてよ。』
ブルオミシェイスでは敵意丸り出しで戦ったというのにずいぶん懐かれたものだ、とガブラスは思う。
黙り込んだ彼をアルフィナは根気強く見つめた。
「ガブラスは母方の姓だ。」
『!…、そうだったの。偽名だなんていってごめんなさい。』
「気にするな。」
聞いたものの、答えてくれるとは少し驚いた。
誰にも話したことがないのか出てくる言葉がたどたどしく、話し慣れてない感じがした。
「本当の名はノア・フォン・ローゼンバーグだ。」
『ノア…、素敵な名前ね。』
「ふん…、一体俺はなにを話してるのだろうな、」
『いいじゃない。本当のこと話すということはその人の中であなたが生きるということよ。』
「……。」
誰も知らない本当の名前。
ラーサーにすら言ったことがない。
言う必要もないと思っていた。
アルフィナの言葉が頭に残る。
『あなたが話してくれた本当のあなたを私はずっと忘れないわ。“ノア”という人の事を…。』
「忘れない、か…」
不思議と嫌な気持ちにはならなかった。
最初はここへ通うことが面倒と思っていたのだが、最近はそんなことを思うことなく足繫く通っていることに気づく。
自分もまたずいぶんこの娘に気を許してしまっていたのだな。
最初の頃はお互い憎まれ口ばかり叩いていたのに。
「悪くないな…。」
『なにが?』
「独り言だ。気にるするな。」
『ずいぶん大きい独り言ね。』
「……。」
がし、と頭を鷲掴みにされた。
堅い手甲がぐりぐり当たる。
『いたいいたいっ、』
「余計な事を言うからだ。」
『もう!そっちがその気ならやってやろうじゃない!』
かかってこいこんちくしょー!とガブラスの手を振り払い拳を構えるアルフィナ。しかし相手にしてられるか、とガブラスはため息を吐くとすたすた部屋を出ていこうとする。
『あ!逃げるのねっ』
「相手にしてられん。」
もー!と叫び声?が聞こえてくる。
それを聞きながら兜の下で小さく笑みを浮かべていたガブラスだった。
『ノア…か、』
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