ACT.23
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『ご先祖様はクーデターをきっかけに国を去ったらしいわ。』
「……。」
『なんでだと思う?』
「知らんな。“国を捨てた”者の考えることなど。」
『それってバッシュ小父様の事を言っている?』
「やつに聞いたのか…。」
ガブラスの声が少し低くなる。
怒っているのだろう。
アルフィナが踏み入った話を聞いてくるものだから。
『帝国に屈することが出来なかった、といっていたわ。』
「そうだ。あいつは国を捨てた。必ず俺がこの手で殺す。」
『……。』
その一言に彼のたくさんの思いがつまっていた。憎しみ、悲しみ、怒り…。
一瞬だけ彼の抱える想いを垣間見た気がしたアルフィナだった。
『その時は私がそうさせない。』
「なに?」
『バッシュ小父様は殺させない。私が守る。』
「ならばまた戦うまでだな…。どうせ守れやしない…。」
背を向け歩き出したガブラスにアルフィナは追い越すように彼の前に立ち塞がる。
『約束したから。あなたが奪った小父様の名誉も命も守り抜いてみせるって。』
「……。」
『…ありがとう、ここに連れてきてくれて。』
「…戻るぞ。」
それだけ言うと彼はまた無言で部屋までの道を歩いた。
*
あれからまた数日が経過した…。
帝都に来てすでに半月以上は過ぎただろうか。
体調はすでに全快したが肝心の脱出が出来ずにいる。
いや、ガブラスからの監視から抜け出せないのだ。
そんな時、
『ドクター・シド?』
ガブラスから知らぬ名を聞いた。
帝都ではスーパー有名人らしい。
「アルフィナに一度会いたいそうだ。」
『…。…どういう人?』
「ドラクロア研究所の責任者だ。人造破魔石の研究の第一人者でもある。」
また、ドラクロア研究所は医療機関も兼ね備えている。アルフィナの健康状態も調べたいと機関が言ってきているそうだ。
「ヴェイン様の未来の“妃”だからな。」
『それ言わないでよー。』
アルフィナの身になにかあっては自分たちが怒られる、とでも考えているのだろうか。
アルフィナがむっとした顔をする。
『わたしまだその“妃”になるなんて認めていないし。ドラクロア研究所か…、』
人造破魔石のこと、なにか聞けるだろうか…。
うまくいけば体内から取り除く方法も。
と淡い期待を寄せる。
『わかった。ドクター・シドに会うわ。そのドラクロア研究所に連れて行って。』
「機関への護衛は別の帝国兵がする。」
『いいの?ちゃんと見張っておかないと私、脱走するかもよ?』
「貴様1人ではとうてい帝都からは抜け出せれまい。」
それに…、言葉が続く。
「“あそこ”は好かん。」
ようは行きたくない、と。
思わぬ言葉にアルフィナはぷっ、と吹き出してしまう。
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