ACT.23
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ヴァン達へと場所は変わり…、
ナルビナを通ってモスフォーラ山地を超え、サリカ樹林、フォーン海岸と帝国軍に見つかることなく順調に歩みを進めていた。
初めての海にテンションが上がるヴァンとパンネロ。
「なんだが風が変わった匂いがするね。」
「ほんとだ。変な匂いだ。」
「海の香りだな。砂漠とは全然違うだろう。」
バッシュが2人を見て笑う。
「アルにも見せたかったなー」
「また来ればいいさ。いつでも来れるよきっと。」
「そうだね!」
きっと彼女なら同じ反応をするはず。
もうあの頃の自分たちとは違う。
ラバナスタだけが自分たちの世界だったあの頃…。
自分たちは世界の広さを知った。
「もう行くぞ。」
「待てよ、おいてくなってっ」
「さっさとこい。」
感傷に浸る間もなく無情にもバルフレアが急かす。初めての海はほんの数分しか堪能できなかった。
フォーン海岸を抜けた先はツィッタ大草原。
そしてその先のソーヘン地下宮殿を抜ければ帝都アルケイディスだ。
アルフィナのいない旅もずいぶん長くなってきたものだ。最初こそは不安でしかなかったがみんなが協力し合ってここまで旅を続けて来られた。
一番のアタッカーだったアルフィナが抜けた穴をヴァン、バッシュ、アーシェで補いながら戦ってきた。
「なんだかんだでけっこう俺たちいけてるよな。」
そんなことを突然ヴァンが言った。
「ヴァンはいつもギリギリじゃないっ」
「そんなことないって。」
おれ強くなったし、となんか1人満足している。
たしかに成長はしたがアルフィナと比べたらまだまだである。
なにせ彼女は幼い頃から訓練を積んできている騎士の卵だ。それにくらべてヴァンは自己流。最近バッシュに稽古をつけてもらっているらしいが。
すぐ調子に乗るヴァンを抑えるのがパンネロのもっぱらの役目である。
そんなこんなでツィッタ大草原を進んでいく一行。ソーヘン地下宮殿を目前に今日も野宿の準備に入る。バルフレア曰く、順調に進んでいるとのこと。思っていたよりも早く帝都にたどり着きそうだ。
「陸に軍が配置されてないのがありがたい。思ってたより早く着きそうだな。」
「このご時世、徒歩で帝都に来る者などいるはずないだろうからな。」
焚火を囲むバルフレアとバッシュ。
食事をすませ、女性陣はすでに就寝。ヴァンも見張りの交代までの間、先に寝てしまった。
今はバッシュが見張りの時間だがまだ寝るには早いとバルフレアが起きてバッシュに付き合っていた。
*
一方、1人帝都にいるアルフィナは…、
『はぁ…』
退屈していた。
結局最初の一回会ったっきり、ヴェインとは会っていない。
結婚とやらの話がどうなっているのか、本当にするのか、進んでいるのかまったくわからない状況だ。
ベランダで1人、ラーサーが貸してくれた本を片手にぼーとする。
「間抜けな面だな。」
『レディに向かって“面”なんて言わないでよ、失礼な。』
一言もなくやってきたのはガブラス。
この態度にもずいぶん慣れた。
この数日彼と過ごしたことでわかったのはガブラスがすこぶる失礼なやつということ。バッシュ小父様とは全く正反対な性格ということ。ラーサーにはびっくりするくらい素直だということ。
ラーサーの一声に素直に応じる彼に拍子抜けしたのはまだ新しい記憶だ。
「ついてこい。」
『どこへ?』
行き先を言わない彼の方を見ると、すたすたを行ってしまっていて聞けなかった。
意味もわからずアルフィナは慌てて後を追った。
あんな重たそうな鎧を身に着けているわりに歩くスピードが速いのはなぜだろう、と思いつつ皇宮の廊下を歩いた。
ラバナスタの王宮とはまた違った造りで面白いなと思っていると、ガブラスがある廊下の一角で立ち止まる。
『なに?』
立ち止まった彼を見ると、とある壁の一部を無言で指さした。
そこには代々のソリドール家の一族の肖像画が飾られていた。
古い物から新しい…それこそヴェインとラーサーの肖像画も飾られている。
「あの肖像画に描かれている手前の列の左から2人目の人物がウィリアム・ルビウス・ソリドールだそうだ。」
『…!』
「それ以外のものは当時すべて抹消されたらしいが、あれだけは誰も気づかず残っていたのだろう。」
『あれが…、ご先祖様…。』
初めてお顔を拝見した。
あの人が初代ヴェスパニア家の当主。
すこし父・スコールに似ているような気もする。
ふと思う。
彼はなぜ国を捨てたのだろう…。
本当ならソリドール家の当主になっていただろうに。クーデターが起きたきっかけは?何故国を離れたのだろう?
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