ACT.20
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「これで終わりだ。大人しく帝国へ来てもらう。」
『……っ』
体が動かない。
熱のせいなのか、打ち付けた痛みのせいなのか。
剣を納めたガブラスがこちらへ来て、横たわるアルフィナの腕を掴み強引に立ち上がらせた。
「無駄な抵抗はやめておくんだな。」
『誰が…っ』
「…なに?」
小声でガブラスは何を言ったのか聞き取れなかった。
『私1人で、帝国に行くものか。行く時は、みんな一緒だって約束したからっ』
「…もう、二度と会うこともあるまい。」
『勝手に決めるなっ』
「…むっ、」
掴まれていた手を振りほどくように残った力を振り絞ってガブラスを押し返した。
その時、アルフィナの体からミストが漂いはじめる。
本来ならありえないことだ。ガブラスも驚いた様子を見せる。
『このまま大人しく帝国なんかに行くものかっ』
「あがくというのか、これ以上無駄なことを」
『無駄でもいい。…このまま負けるくらいならっ』
この体がどうなっても!
アルフィナの左手が光りはじめる。
そこはかつて“魔人”の紋章が刻まれた手である。
体中を発するミストが渦巻き、やがて左手へと集中する。
冷えきった空気が一気に灼熱へと変化した。
アルフィナは腕を高く突き出す。
魔人・ベリアスを召喚するつもりなのだ。
『汝に命ず。我が身に宿り、我が身を覆い、我が身に大いなる魔人の力を与えよ。いでよ魔人・ベリアス…っ』
渦巻くミストが紅蓮の炎へと変わり、レイスウォールで見た魔人が再び姿を表す。
見るものはその魔人の異形の姿に言葉を失くす。
しかし召喚したアルフィナへの負担も尋常ではなかった。紋章が刻まれた刻印が熱を持ち、まるで火傷のように腕を覆い、左腕全体が焼けただれていく。
『あ、つい…っ』
左腕が焼け落ちそうだ。
まさか召喚の負担がここまで大きいなんて。