ACT.02
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突然聞こえた声は独房によく響いた。それだけ他の帝国兵とは全てにおいて違う、という事を表しているようで。
姿を見せた一人の帝国兵。彼は他の帝国兵とは異なる猛々しい鎧を身に纏っていた。
「──ジャッジ!」
「『ジャッジ?/!』」
驚きで返す■■と疑問系で返すヴァン。
「■■知ってるのか、」
『聞いた事があるだけ…。実際見たのは初めてだ』
「なんだよジャッジって、」
一人首を傾げるヴァンにバルフレアが分かりやすく説明してくれた。
「ジャッジってのは、アルケイディアの法と秩序の番人を名乗る連中さ。その正体は、帝国を支配するソリドール家の武装親衛隊で、帝国軍の実質的な指揮官ってわけだ。─ったく、裁判官っていうより処刑人だぜ。とにかくおっかねぇ連中なんだが…。なんでこんな所へ─?」
そんな事など、わかるはずもなく。ジャッジはもめていたバンガ族─バッカモナン─を宥め(というより黙らせ)、数人の帝国兵を従え、牢獄の奥へと姿を消してのだった。
「ヤツらに気取られないように着いていくぞ」
「─え?」
『…わかった』
バルフレアの言い分が理解出来ないのか。いまいちはっきりと返事出来ないヴァン。
そもそも帝国兵の後を着いていくなどと危ない事、わざわざしなくとも…と思う。
「独居房への扉は強力な魔力でロックされているの。さすがに私じゃ無理だったわ」
「ヤツらが開けてくれるってわけさ」
「でも独居房へ─」
「フランを信じないのか。ヴィエラの鼻は確かなんだ。抜け道があると言ったらあるんだよ。」
今一歩信じられなくてヴァンは無意識にチラリと■■に視線を向けた。
『他に方法は無いんだ。私は二人に着いていく。嫌ならヴァンはここに残って干からびてれば?。─あの“バンガ”の様に、な。』
「なんだよそれっ。誰も行かないなんて言ってないだろ。俺も行くよ」
『当たり前だ。来てもらわないと私が困る。パンネロと約束したんだ。必ずヴァンを連れて帰ると…。』
「……。」
ふいに見せた■■の真剣な横顔はヴァンの心に残った。
こうして、四人はジャッジ達の後を着けて行ったのだった──。
──…、
『─あ!ま、待ってっ。あれって…』
と、他の三人を呼び止めた。視界の端に映ったのは、やはり見間違いではなく囚人達から巻き上げたであろう荷物の山。運が良ければ■■達のもあるかもしれない。
「こりゃありがたいな」
「■■は荷物あったか?」
『うん。…と言ってもこの刀と、パンネロから貰ったポーションだけだけど。』
そういえば、ヴァンにポーション渡してなかった。
『ん。パンネロから、ヴァンの分』
忘れない内に渡しておく。サンキュ、と言ってヴァンもポーションを受け取った。
どうやらみんな無事荷物を取り戻せたようだ。
再び気を取り直して、ジャッジ達の追跡を開始する。
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