ACT.17
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「アルケイディアにはラーサー、ロザリアにはアルシド。彼らは戦の夢を見ておらぬ。」
再び響いたアナスタシスの声に、一行は前へと向きなおした。
「両帝国が手を取り合えば、新しいイヴァリースがひらかれよう。」
顎に手を当てて話を聞いていたアルシドが、また大げさに腕を広げた。
「それこそ夢物語ですな。現実には戦争が起こりかけてる」
「私を招いたのも、大戦を防ぐためと聞いておりましたが。私が王位を継いで、ダルマスカ王国の復活を宣言し、帝国との友好を訴えて解放軍を思いとどまらせる…と。なのに今になって、あきらめろとは?」
「姫のお言葉があれば解放軍は動けず、わがロザリアも宣戦布告の大義名分を失う…そういう狙いでしたがね、流れが変わっちまいまして。2年前、お亡くなりあそばされたはずのあなたが実は生きていたなんて話が出ると、かえって事態が悪化する状況でしてね。」
「私に力がないからですか。」
「いやいや、あなたのせいじゃありませんよ。」
「ではなぜ!?」
ラーサーが声を上げた。
「アーシェさんから友好の呼びかけがあれば…、僕が皇帝陛下を説得します。陛下が平和的解決を決断すれば…」
「グラミス皇帝は亡くなった。…暗殺されたんだ。」
『暗殺…!?』
「…父上が!?」
まさかの展開にラーサーはもちろん、一行は言葉を失った。
アルシドはラーサーの肩を軽く叩いてさらに話を進めた。
「仮に姫が平和的解決を訴えたとしましょう。グラミス皇帝なら戦争回避を優先したでしょうが…、相手はヴェイン・ソリドール。姿を現した姫を偽物だとか断定して…解放軍を挑発するんじゃないですかね。」
アルシドの予想はありえる事だ。
ヴェインは戦上手のうえ掌握術もある。
彼が望めばいつでも大戦が起こせると言っても過言ではない。
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