ACT.17
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「見境ないもんな。」
『誰のことよ。』
「アルに決まってるだろ。」
自分も混乱にかかってたくせに…とぼやくがヴァンは剣を振り回してただけで誰かを攻撃しには行っていない。
「厄介なのはやっぱり混乱ね。」
「だな。将軍とかでなきゃアルを止めるのは無理だろうな。なんとかしねぇと」
『……。』
ずーんと激しく落ち込むアルフィナ。
大丈夫だったから、となんとか励まそうとするバッシュだが一番被害を受けた人に励まされても、と思う。
結局、バッシュからもらった混乱を防ぐ腕輪のアクセサリーを装備することでなんとかその場を収めることに。
…どうか効きますように。
「いざとなったら殴ればいいんだろ?」
『ほほーう。この私を止められると?』
「べ、べつにそこまで言ってないけどさ。」
別に張り合ってるわけではないのだが。簡単に止められると言われると無性にイラッとした。結局迷惑をかけるのだから威張ることじゃないのだが。
『もしもの時はお願いしますね小父様。』
「善処しよう。」
バッシュは笑って答えてくれたのだった。
ゴルモア大森林を抜けると景色は一変し、一面銀世界。
これには思わず感嘆の声が出る。
『すごい…。これが雪?』
「きれーい」
「見るのは初めてか?」
『はい、本当に真っ白なんですね』
生まれも育ちもラバナスタのアルフィナ、ヴァン、パンネロにとって雪というのは人生初だ。バッシュは昔遠征などで見たことがあるそう。
しかし雪というのはただ綺麗なだけではなく。
雪上での戦闘というのは一段と大変だった。
『はぁ!…うわっ』
「大丈夫か?」
ダークスケルトンを一体しずめた所で、気を抜くと雪に足をとられ転びそうな所をバッシュが手を貸してくれた。
『あ、ありがとうございます。』
「あぁ、気をつけて。」
地面から湧いて来るダークスケルトンたちを何とか倒しながら進むと、一行の目の前を薄着での人たちが歩いていた。
それを見つけたラーサーは、はっと息を呑んで立ち止まる。
「どこかの侵略国家のせいで、ああいう難民が増えてるのさ」
神都では戦争で住む場所を奪われた難民たちを保護しているという話を聞いた。
「これ以上増やさないために、友好を訴えて大戦を防ぐんです。…父は必ず平和を選びます。」
「必ず?」
振り返って言うラーサーに、バルフレアは半分鼻で笑って聞き返した。
「たいした自信だな。父親だろうが、結局他人だろ。」
『……。』
バルフレアはこういった話にはとことん冷たいような印象をうける。
…彼の過去が関係しているのだろうか。
今の言葉はラーサーに向けての言葉だが、まるで自分自身にも言っているように聞こえた。
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