ACT.16
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フランに介抱されながら、しばらくして姉さん…?とミュリンは意識を取り戻した。フランがほっと息をつく。
そしてミュリンは自分の身に起こったことをひとつひとつ話してくれた。
「森に帝国兵が現れた時も、里の仲間は無関心でした。
森が荒らされない限り、ヴィエラは外からの何もかもを無視するんです。でも私は不安で…、帝国の狙いを突き止めたくて、」
「それでここまで調べに来たらとっつかまったと。無鉄砲は姉譲りかねぇ」とバルフレア。
「あの人たち、私に“石”を近づけたんです。人体がミストを取り込むとか、ヴィエラが最適だとか言って。その“石”の光を見たら、私…」
どれほど怖かったことだろう。
ミュリンは震えていた。
『人造、破魔石…、』
アルフィナは無意識に“それ”があるであろう胸元を握りしめる。その表情は心なしか苦しそうで。遠くでバッシュが見ていることに彼女は気づかなかった。
「リヴァイアサンね。あの時“暁の断片”が放ったミストが私を猛らせたように、この子の心を奪ったのは…、」
「…人造破魔石」
ラーサーがフランの後に続いた。
その言葉にフランが頷く。
「パンネロさん、僕がさしあげた石、まだ持っていますか?」
「はい、もちろん。」
パンネロが荷物からそれを出すと、ラーサーは素早くそれを奪った。
魔石鉱の中だからか、かすかに光を放つそれ。
「僕の想像以上に危険なものでした。あなたに渡すべきじゃなかった。すみません、こんなものを!」
「私にとっては、お守りだったんです。リヴァイアサンでもみんなを守ってくれて。」
苦しそうに言うラーサーに、パンネロは優しく言った。
アーシェがそんな人造破魔石を見つめながら、口を開いた。
「危険な力だろうと、支えにはなるのよ。」
小さな呟きは、ヴァンの耳にはしっかりと届いていて。
「…かもしれないけどさ。」
納得できない。ヴァンはそんな顔をしていた。
『危険な力、か…』
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