ACT.16
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仲間においてかれたヴァンとアルフィナは後を追ってエルトの里を出た。
『ヴァンのせいでおいてかれたじゃない。』
「なぁオズモーネ平原まで戻るんだよな?」
『……。』
なぜかヴァンに無視されると激しくイラッとする。
お構いなしに、ヴァンは頭の後ろで手を組んで森の中を歩く。
『そうよ』
ラーサーが言っていたヘネ魔石鉱とやらがあるのはオズモーネ平原の南らしいのでゴルモアの森を引き返すことになったのだ。
「そういえばさぁ、お前フランと何話してたんだ?」
『“お前”はやめてって言われなかった?ヴァンには関係ないことよ。』
やれやれと呆れるアルフィナにヴァンは思わずムッと顔をしかめた。
「なんか最近そういうのばっかだよなアル。」
『え?そうかな』
「そうだって」
バルフレアのことも結局言ってくれなかったし、とぶつぶつ言うヴァン。
内緒にされることが多くなってきた気がして。ダウンタウンにいた頃はそんなことあまりなかったのに。家のこととか両親のこととかは抜きにしてもだ。
『そ、それは……だって…、』
ヴァンの言いたいこともわからなくないが、なぜ私がヴァンに恋話をしなけらばならないのだ。否定も出来ないのでつい言葉をつまらせる。
「なんか変わったよな」
『……。』
「なんか前より荒っぽいし…」
『ヴァンのバカっ!』
ブンと投げつける“靴”
「うわっ危なっ!……あ、」
悲劇。
投げた靴をうまくかわしたヴァン。
避けた靴の先
つまりヴァンの歩く先にはバッシュの姿が。
遅れるヴァンとアルフィナを心配してか、モンスターに警戒しながら待っていてくれたのだ。ヴァンの声にバッシュが振り返る。
「ん?」
『危ない!』
しかしその声も間に合わず、アルフィナの投げた靴が振り返ったバッシュの額にクリーンヒット。
「バッシュ!」
『小父様っ!』
飛んできた靴の勢いと足場の悪さに躓き、しりもちをついてしまう。
「一体なんだ?」
『ご、ごめんなさい!私ったら…』
呆然とするヴァンを押し退け、座り込むバッシュのもとへ駆け寄った。
『あぁ…、赤くなってる…』
「アル?」
おろおろする彼女にいまいち状況を把握出来てないバッシュ。
赤く染まる額に思わずアルフィナはそっと触れる。
思いがけない行動と顔の近さにバッシュは動揺した。
『ケアル、効くかな…』
「─アルっ」
『へ?』
咄嗟にした行動にアルフィナもすぐにわからなかったがバッシュに言われて初めて気づく。
──お互いの顔の近さに。
『──…っ!』
声にならない悲鳴を上げ、バッとすぐさまバッシュから距離を取る。
『ご、ごめんなさいっ』
「いや…」
なぜかギクシャク。
意外に初な反応を見せる2人に思わず笑ってしまいそうになった。
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