ACT.13
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
オズモヘアの一件の後、平原を南へと進む一行。
ギーザ草原にいたモンスター達とはまた違った魔物と戦闘を繰り返していた。戦闘回数はギーザ草原とはさほど変わらないが晴れている分、心は幾分が軽く、足取りも軽やかな気がした。
天気で戦闘に変化が及ぶなんて、我ながら子どもっぽいと思いつつもそのありがたみを噛み締め、モンスターと撃沈させる。
黒チョコボとの戦闘中、アルフィナは目の前にいるチョコボに一撃を入れる。その時、いままで俯いて眠っていたチョコボが突然目を覚まし、羽を羽ばたかせると近くにいたアルフィナに爪を振り向けた。
眠っていたチョコボだったのでまさかこのタイミングで起きるとは想定していなかった。
『──…っ!』
ガツンと爪の音がする。咄嗟に剣を盾代わりに攻撃を防ぐことに成功したが、チョコボの力と足の踏み込みの悪さが重なって、アルフィナは勢いよく大きな岩へと頭から叩きつけられてしまう。
「アル─!」
バルフレアが叫ぶ。
一連の成り行きを後衛で見ていた彼がいち早くチョコボを沈めた。
一方アルフィナはという、岩に叩きつけられた衝撃で軽い脳震盪を起こしていた。そのまま岩肌をズルズルと滑り落ちていく。
そこには血の跡がついていた。
あっという間に黒チョコボの群れを片付けたヴァン達がアルフィナの元へ駆け寄る。
「アルしっかりして!」
最近魔力が急上昇中のパンネロがケアルを掛ける。
『う…っ』
「アルっ」
ケアルに反応したアルフィナ。一斉に顔を覗き込む。
『っ…、てて…。一瞬意識が飛んだ…』
「大丈夫か?」
バッシュが悔しそうな顔をしてアルフィナに訪ねる。大丈夫だ、と彼女は笑って見せた。
「ほんとに大丈夫かよ。最近なんかおかしいぜ?」
いつも鈍いヤツがここにきて鋭い指摘をしてきた。意外である。
『そ、そんな事っ…』
「リヴァイアサンで魔力を一気に消耗したことが影響しているのよ」
口ごもるアルフィナに珍しくフランが助け舟を出してくれた。
フランの言い分に、「あ、そっか」とヴァンは納得する。
フランの助け舟は正直ありがたかった。今はまだ、“あの事”を話せる勇気がなかったから。
「無理をするのは良くないわ。ここで少し休憩しましょう。」
『私はまだ行けるよ。』
「アルフィナ」
とバッシュ。
「言ったでしょう。無理をするのは良くない、と」
『う…。無理は…』
してない。と言いたかったが、有無を言わせないフランの視線に大人しく押し黙るアルフィナであった。
.