ACT.13
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『小父様は以前、リヴァイアサンでラーサーが言ったこと覚えていますか?』
「?、確か“ヴェインが君を探している”と言っていたな。」
『あの時はその意味がわからなくてあまり考えないようにしてたんですけど、』
「今回の事でその理由が判明した、か…。だが同じ血筋の君を一体どうするつもりなのだろうな。」
以前ラーサーがアルフィナに言った事はここにきてわかったのだが、余計わからなくなったのも事実である。
同じ血筋のアルフィナを一体どうするつもりなのか。謎が謎を呼ぶとはまさにこのことだ。
そもそも“同じ血筋”といっても、すでに何百年と昔に別れた血である。通っていてもほんの数滴といっても過言ではないだろう。
「何にせよ、今後はさらに警戒が必要だな…」
『はい…』
結局ヴェインの事は謎のままに終わり、ちょうど会話が途切れた所へタイミングよくヴァンとパンネロが隠れ家に再び戻ってきたのだった。
2人はアルフィナの姿をいち早く見つけると駆け寄り、心配したと何度も言った。そんな彼らにアルフィナも申し訳なそうに謝ったのだった。
『ごめんね2人とも』
「もう急にいなくなったりしないでね」
『うん。もうしないよ、大丈夫だから』
「ほんとかよ」
『ほんとだって。私、がんばるから』
いまだ疑いの眼差しを向けてくるヴァンに“もうしない”とアルフィナは約束する。それをヴァンが信用したかどうかは、また別の話…。
──…、
あっという間に3日が過ぎ、出発の日となった。
完全に回復したアルフィナは新たに剣(ブラッドソード)を装備。以前レイスウォール王墓を目指して旅をした際に使っていたダガーは魔神との戦いで使い物にならなくなってしまい、今回は体に負担を掛けないようにとお約束、バッシュがいつの間にか武器屋で見立てていたのだった。
『なんか小父様のキャラがお父様に似てきた気がする…』
「何か言ったか?」
『いえなんでも!』
まさか本人の耳に届いてるとは思わず、必死に笑顔を繕うアルフィナ。
出発前だというのに冷や汗ものである。
数分後、ラバナスタの南門に全員が集合した。
新たな旅に気を引き締めた表情が伺える。(一部を除く)
「おれ、雨期のギーザ草原って初めてだよ」
「私も。なんだかワクワクするね!」
ピクニック気分か。
と私は心の中で2人にツッコんだ。
だがそんなアルフィナ以外の人もそう思ったらしく、珍しく呆れた表情が顔に現れていた。
ラバナスタから一歩出ると、吹き付ける風は黄砂混じりの乾いた風ではなく、しっとりと湿気を含んだ雨期の風であった。
以前訪れた時はギーザは乾期真っ只中だった。あれから雨期へと気候は変わり時間の流れを感じる。
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