ACT.12
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『……。』
「どうしたんだよ…?」
決して目を合わせようとしないアルフィナ。聞いても何も答えず、気まずい空気が漂った。
その空気を打破しようとパンネロがスープを進めてみる。
「アル?ほらスープ、暖まるよ?」
『……。』
「アル…」
─途端、アルフィナの鋭い目つきが2人を貫いた。
「あ…」
『ほっといて!!もういい…1人にして!!』
そう言ってパンネロの手にあったスープの皿を叩き落とす。琥珀色のスープが床に散った。彼女の態度に言葉を失ったパンネロに代わってヴァンが声を荒げた。
「な…なんだよ、急にっ。せっかくパンネロが持ってきたってのに!」
『頼んでない!よけいなお世話よ!』
「お前…!」
「ヴァン、やめて!」
我に返ったパンネロが間に入って止めようとしたが…2人は止まらなかった…。急激に膨れ上がった苛立ちが互いを刺激し、冷静さを失わせる。
『2人共出てって!っ…1人にして!』
「言われなくても、出てくよ!」
「ヴァン…っ!」
興奮し、息を切らすアルフィナを背にヴァンは乱暴にドアを開いて出て行ってしまう。それをパンネロが慌ててあとを追いかける。
「じゃぁ、ちゃんと休んでてね…」
『……。』
何も返さないアルフィナに後ろ髪引かれながらパンネロも部屋を出たのだった。
その一部始終を“誰か”が見ていた事も気付かずに──…
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