ACT.12
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「何故だバッシュ!お前ならわかるだろう!?お前なら現実が見えているはず…何故だ!?」
─アズラス…将軍…
「──だからこそ!あがくのだ!」
─バッシュ小父様…
「バッシュ!ウォースラ!」
─アーシェ…
2人が戦ってる
アーシェが、泣いてる…。
「いいかバッシュよく聞け!全ては…ダルマスカの大儀のため!」
「ウォースラ…、それは違うっ。こんなやり方では…!何よりっ、彼女を…民を犠牲にしてまで手に入れた大儀など…あってはならない!」
「“あれ”もいずれわかってくれる…」
…わかるよ。アズラス将軍…
全てはアーシェとダルマスカの為だって。
たった1人でいままでかんばってきたんだって。
きっとそれは私が抱えた苦しさとはまた違うもの。
アズラス将軍なりの苦悩があったんだって。
「そうだろうな…、あの子は優しい子だ。どんな理不尽でも…お前の言葉なら受け入れるだろう。…だが!」
「く…っ」
「それを…私が決して許さない!誰1人死なせるものかっ。ダルマスカの!若き未来の光を──!」
「───…!」
今にも溢れそうな涙をこらえ、互いに信ずる者の為、刃を向け合った2人を目に焼き付けた。
泣いてはいけない。
国を想い、すれ違い敗れた者の末路を…、目を背けてはいけない。
「…どうして、こうなった…。戦いに疲れたのか、焦りすぎたのか…。それともお前の戻るのが遅すぎたせいかな」
「ウォースラ…」
「バッシュ、お前に託すぞ。
殿下を──殿下を頼む。俺はあの方を裏切ってしまった。…もうお仕えできん。」
「…あぁ。わかった…。」
決着の末…
敗将の選んだ行く先は──
永遠の別れ…。
「“あれ”に…スコールの娘に伝えておいてくれ」
「………。」
「“すまなかった”…と」
「ふっ…。さてな、あいにく私は物覚えが悪くてな。覚えていたら伝えておこう」
「ふん。使えん奴だな」
「それはお互い様だ」
この日…
無敵を誇った第8艦隊は暁の断片の暴走により、ヤクト・エンサ上空にて消滅したのだった──。
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