ACT.11
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脱出艇を探し走っていたヴァン達。それを阻止せんと刃を向けたウォースラ。その相手をバッシュに任せ、2人を残し艦内を駆け回っていたのだ。
その途中、遠くで聞こえた破壊音。バルフレアが言うには、「あと数十分でリヴァイアサンは落ちる」、だそうだ。
「って、マジかよ!?」
「この艦落ちちゃうの!?」
さすがに墜落となれば、ヴァンやパンネロも冷静ではいられない。
暁の断片の暴走にいち早く感知したフラン。熱したミストにやられ、バルフレアの肩を借りて歩くスピードは決して速くはない。
他に問題もある。
「アルも助けなきゃ!」
「わかってるっ」とバルフレア。
「どこにいるんだ!?」
「わかってりゃ誰も苦労すりかよ!」と返す。さっきから焦りが消えない。滅多に冷静を崩さない彼なだけに余程珍しかった。
するとそんなヴァン達に、バッシュが追いついた。ウォースラと決着をつけたのだろう。追いついてきたのはバッシュ1人だった。
「将軍、フランを頼む!この先に脱出艇があるはずだ!」
「わかった。君は?」
相棒をバッシュに預け、バルフレアは駆け出した。
「もう1人のお姫様を助けてくるっ。プリンセスを助けるのも主人公の役目、だからな」
──…、
『はぁ…、はぁ…
く…っ、ああ、ああああ゙!!!』
その場に立っていたのはアルフィナ以外誰もいなかった。
破壊した装置の下敷きになった者、爆発に身を焼かれた者、また瓦礫に身を貫かれた者。爆発の現地だったそこは…、悲惨な状態だった…。
その中でまったくの無傷だった彼女。有り得ない話だが、彼女を包む具現化したミストが身を守ったのだとすれば、おかしいことではない。
しかしアルフィナは今…
『はっ…、ああ゙!!う…っ』
…我を失っていた…。
体内に埋め込まれた人造破魔石がそうさせるのか…、はたまた充満するミストが理性を奪ったのか。
装置は破壊されたが、床の魔法陣は今だ作動したまま。
…苦しい…
誰、か…助けて…
『…っ、バル…フレ、ア…』
「…呼んだか?」
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