ACT.11
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『ソリドールの血って…。ふ、…ふざけるなっ!ヴェインと同じ血が私の中にも流れている!?そんなバカな事っ』
「貴殿が吠えようとも、何も変わらん、その真実は。」
『…っ。』
ギースによって黙らされる。
彼の言葉は私に流れる血を一瞬にして氷点下にまで下げてしまった。
吐く息が震える。
時間が経てば経つほどますます混乱した。
ヴェインと同じ血…
帝国の血…
私、は…
『…偽物…、』
声に出すと余計虚しくなった。全部嘘だった…。私はダルマスカの…ラバナスタの人間じゃなかったの…?
「数百年前──アルケイディア帝国でクーデターがあった。歴史に残る程のものだ…。その時、1人の政民が帝国を去ったという。─その者こそが当時ソリドール家の後継ぎだったウィリアム・ルビウス・ソリドール。」
『ウィリアム…』
確か初代ヴェスパニア家当主がそんな名前だったような…。
帝国を去ったウィリアムはダルマスカへと渡り、身を寄せ残りの生涯をダルマスカ王家に捧げたのだという。
『…なら私の父もソリドールの血を…』
引いていた──と続く言葉は途中でギースに遮られた。
「ヴェイン殿が貴殿をどうするかは私の預かり知らぬ事。…私の仕事は貴殿を“生きて”帝国にお連れする。それだけだ」
『……。』
最早言い返す気力も失った。絶望だけが脳を支配する。
数分前までは輝かしい光が灯った瞳も、今では濁って何も映さない。言葉という刃が私の心をズタズタに切り裂いてしまった。
そんな打ちひしがれるアルフィナをよそに、ギースは実験の二段階に取り掛かろうとしていた…。
「例の破魔石を」
「はっ」
部下に命じて持って来させたのは、以前ラーサーが見せてくれたのと同じ人造破魔石。(今はパンネロが持っているが)
破魔石を持ったギースがアルフィナに近付いていく。しかし彼女はそれすらも気にしてられない程の放心状態だった。
その間にも次々と別の装置を作動させていく。足元の魔法陣も光を放ち始めた。
『…、…!?』
気づいた時にはすでに遅かった。ギースの破魔石を持つ手がアルフィナの胸辺りまできていたのである。
身を捻らせ、避けようとしたが、自分が今繋がれていたことを忘れていた。
「さて、貴殿は“これ”を受け入れられるかな?」
『何を…っ
いや!いやよ!やめ…っ!』
しかし抵抗も虚しく人造破魔石はアルフィナの体に引き寄せられるようにギースの手から離れ彼女の体に入り込むように消えていく。
その苦痛…
『…ゔ…っ!うぁ、あ゙…っ』
息が出来、ない…、
まるで全身を切り刻まれたような痛み。
拳ほどの大きさの人造破魔石はやがて我が身へと姿を隠した。
その瞬間──
『ーーーーーーっ!!!!』
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